思い通りの音とデザインに出会えた――ヤマハスピーカー「Soavo-1」モニターユーザー訪問記ユーザー訪問記(2/3 ページ)

» 2006年12月04日 00時00分 公開
[本田雅一,PR/ITmedia]
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思い通りの音とデザインに出会えた

 さて、次はスッキリと部屋に収まるトールボーイ型のピュアオーディオ用スピーカーをと考えながら、春以降、新製品を注目していた杉山さんは、体験会でのSoavo-1をどのように感じたのだろうか。

photo 「平行面がどこにもないというSoavo-1独特のデザインが気に入りました」

 「元々、クラシックやジャズ・トリオなどの音楽が好きでしたから、体験会の選曲内容も自分の趣味に合っており、思い通りに製品をチェックできました。パンチの効いた音よりも、全体のバランスがよく、耳当たりのいい、聴き疲れしにくい音が好きなんですよ。Soavo-1はレスポンスが良いのに耳当たりがいいですね。特にミッドレンジの質感がとても気に入りました。それにデザインですね。平行面がどこにもないという独特のデザインが気に入りました」

 もっとも、Soavo-1は杉山さん宅に届いてまだ9日あまり。週末、ゆっくりと音楽を楽しめたのは1回だけで、新品のSoavo-1はまだまだ実力を発揮できるほどこなれていない。

 「モニタープレゼントに当たったあと“エージングが進まないと音が良くならないので、少し鳴らしておいてくださいね”とLifeStyle編集部の方から連絡を受けていましたが、確かに最初に鳴らした時には、体験会とは全く違う音。“あれれ?”と思っていると、1時間ぐらいで少し立ち上がってきて、これから先に少し期待ができるかな? と思えるようになってきました」

 お話によると、まだ鳴らし始めて30時間も経過していないということなので、中域や低域もこれからどんどん変化していくだろう。内部のネットワーク回路の素子が安定するまでにも、まだ少し時間がかかる。さらに高域用ユニットのS/N感が良くなり、音に透明感が出てくるまでには、おそらく100時間以上はかかると思う。

 とはいえ、一番音が固い時期は脱しているようなので、さっそくスピーカーの配置を検討してみることにした。

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反射の多い床面と壁の処理が鍵

 まずは杉山さんが“ここに置きたい”という場所にスピーカーを置いてもらい、筆者が少しだけ方向を調整。リスニングポイントよりも少しだけ外にスピーカーを振った状態で、杉山さんが選んだ試聴CDとして「ソアヴォな休日」から「When You're Smiling」、「Love Scenes/ダイアナ・クラール」から「All or Nothing at All」を聴かせていただいた。

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 すると、どうも音像が定まらない。ボーカルの音像が大きくボケてしまい、なんとも緊張感のない、しかもノイズ感が気になる音になってしまっている。そこで壁からの距離やスピーカーの方向を調整してみたが、音像を小さくまとめようとすると、音場全体が小さくなってしまうほど内振り配置になってしまう。

 その原因はどうもフローリングの床と左スピーカーの横にある棚にあるようだ。これらにスピーカーの音が反射し、周波数特性が乱れ、音像のシャープさも失われている。

 インテリアの一部である棚に関しては、別途、何らかの工夫が必要になるだろうが、とりあえずもっとも大きな影響がありそうな床に、ソファーの上にかけられていたブランケットを敷いてみた。具合が良いようならば、適当なラグを購入してソファーとスピーカーの間に敷くといいだろう。

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 「あ、これはずいぶん変わりますね。音像がグッと小さくなりました」と杉山さん。次にスピーカーの方向を杉山さんの耳の方向にぴったりと合わせ、少しづつ外側に開いていく。スピーカーの方向を少しづつ開いていくと、徐々に音場に広がりが出てくるが、一方で音像のシャープさは失われる。急激に音像がぼける一歩手前ぐらいにセットしておくと、バランスが取れる。

 「今まで、セッティングの基本のようなものは知っていたんですが、こうして少しずつセッティングを詰めていくと、本当に驚くほど違ってきますね」

 ある程度、セッティングが決まったところで、杉山さんが愛聴しているCD「My Dear Life 50thアニヴァーサリーコレクション/渡辺貞夫」のボーカルバージョンをあらためて試聴にセレクト。じっくりと聴いてもらった。

 「以前のスピーカー(DS-1000Z)に比べ、ランディ・クロフォードのじっくり噛み締めるようなボーカルの肉質感が増していますね。寄り添うようなアルト サックスは、表情がきめ細かく、バラードの中にも低域〜中域の立ち上がりのスピード感が感じられるようになりました」

 本来ならば、もう少し棚から左のスピーカーを離し、背面の壁(サッシ)からの距離も取った方が良いだろうが、生活空間とのバランスも重要だ。どのように反射音を抑え込んで、スピーカー配置を詰めていけばいいのか。その基本と勘所さえつかんでしまえば、あとはエージングの進んだ段階で、自分でセッティングを煮詰めることができるだろう。

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提供:ヤマハエレクトロニクスマーケティング株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年12月31日