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実売6万円で買えるニコン党入門機――「D40」レビュー(2/4 ページ)

» 2006年12月14日 12時20分 公開
[永山昌克,ITmedia]

新しい操作インタフェースを採用

 電源ボタンを回すと約0.18秒で素早く起動し、液晶モニターに各種の撮影情報が表示する。D50にあったボディ上部のモノクロ液晶パネルは省かれ、背面の液晶モニターが画像表示と情報表示の役割を兼ねている。この点は、EOS Kiss Digital XやE-500、ソニー「α100」など他のエントリー機と同じ発想だ。小型軽量化とコストダウンに一役買っている。

 情報表示は、シャッターボタンの半押し中は自動オフになり、指を離すと再びオンになる。また、シャッターの横にある専用ボタンでオン/オフを切り替えたり、セットアップメニューから自動表示をオフにしたりもできる。

photo シンプルにまとめた背面の操作部。液晶は2.5型の低温ポリシリコンTFTで、屋外でも比較的見やすい

 情報表示のデザインは、「クラシックデザイン/グラフィックデザイン/壁紙デザイン」の3タイプから選べる。「風景」や「ポートレート」などのデジタルイメージプログラムモードと、プログラムAEやマニュアルなどの「P/S/A/M」モードとで、それぞれ別のデザインに設定することも可能だ。意図しないモードでうっかり撮るミスを防いだり、任意の壁紙を指定して撮影時の気分を変えたりするのに有効だろう。

photo クラシックデザイン
photo グラフィックデザイン
photo 壁紙デザイン

 各種機能の操作性は、D50やD80から大きく変更された。ボタンの数が少なくなり、ホワイトバランスやISO感度、画像サイズなどの専用ボタンが省かれた。そのかわりに、背面の左下にある「撮影設定変更ボタン(再生時は拡大ボタン)」を押すと、液晶の情報表示画面が「撮影設定変更画面」に切り替わる。そして、マルチセレクター(十字キー)を押して任意の項目を選び、各種の機能を設定する。この操作で設定できる項目は、画質、画像サイズ、ホワイトバランス、ISO感度、ドライブモード、AFモード、AFエリア、測光方式、フラッシュ光量補正、露出補正、フラッシュモードなどだ。

photo ダブルズームキットに付属する「AF-S DX Zoom Nikkor ED 55-200mm F4.5-5.6G」を装着。左側面にフラッシュボタンとFnボタンがある

 従来の専用ボタンに比べるとアクセス性は劣るが、撮影設定変更ボタンを押すと、直前に設定した項目が反転して素早く切り替えられるので、使いにくいほどではない。ビギナーにとっては使用頻度が少ない詳細設定を表に出さず、かといってメニューからのみのアクセスにはせず、なるべくシンプルに多機能を操作可能にした工夫といえる。

photo 「撮影設定変更ボタン」を押して、液晶の情報表示画面を「撮影設定変更画面」に切り替えた状態。マルチセレクターを使って黄色い枠を移動し、項目を選ぶ
photo 上の画面からOKボタンを押すと、各種の機能設定画面に切り替わるので、さらにマルチセレクターで項目を選び、OKボタンで確定する

 また、露出補正とフラッシュモード、フラッシュ光量補正の3機能に関してはこれまで通り専用ボタンでも操作でき、レンズの付け根部分に新設した「Fnボタン」には、セルフタイマー/ドライブモード/画質と画像サイズ/ISO感度/ホワイトバランスのいずれか1つを割り当てられる。

photo 贅肉をそぎ落とし、各部をキュッと引き締めたようなフォルム

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