　記憶に残っているのは、万札を握り締めて師走の寒空をひた走った2年前の冬の「ニンテンドーDS」。当時はまだITmediaにGames編集部がなく、LifeStyle編集部がゲーム系ハードもカバーしていた時代だった。ニンテンドーDSを3台一気購入という“大人買い”を敢行したこの「入手顛末記」が、ページビューに大きく貢献したのは言うまでもない。

　さて時は巡り、発売日までに新製品をメーカーから借りられないケースも以前に比べて少なくなった。現在LifeStyle編集部が扱うAV製品やデジカメといった製品カテゴリーで、発売日に“祭り”となるのはiPod関連ぐらい……と思っていたところに今年登場したのが「プレイステーション 3（PS3）」。賢明なるLifeStyle読者には釈迦に説法だが、PS3には次世代ゲーム機だけでなく「Blu-ray Disc（BD）プレーヤー」としての顔も持ちあわせる。

　「さてどうしようか？」――。

　編集部内でいちおう検討はしてみたものの、Games編集部の強力なPS3取材体制を知り、発売日自腹入手をあっさりと断念（「LifeStyle編集部がみなWii派だった」「編集部内の平均年齢が高く、行列に並ぶ体力を持ち合わせてなかった」という裏情報も……）。幸い、PS3発売日の翌日に開催したLifeStyle主催「AVアンプ＆スピーカー体験イベント」で、ゲストスピーカーの本田雅一氏がゲットしていたPS3による「（おそらく日本でもっとも早く）PS3をAV機器として使った視聴イベント」を実施でき、AV製品を扱うメディアとしての面目は保たれた（と勝手に思っている）。

購入の理由、購入時期：　すでに“前フリ”といえないほどの説明を書き連ねたが、この試聴イベントのために自腹購入したのがBDソフト2本「プロデューサーズ」（11月3日発売）「キングダム・オブ・ヘブン」（11月10日発売）。購入時期はイベント前夜の11月11日午後11時（ぞろ目に意味はない）。BDソフトを再生する環境は持ち合わせていなかったが、両タイトルともにまだ観たことがなかったのと評判の高い作品だったので「買っておいて損はないだろう」との思いが“自腹”を後押しした。

満足度：　当初は0％。理由はただ1つ「BDプレーヤーがない」。視聴イベントは成功したものの、その後わが家にやってきた2本の青いパッケージは、日々の業務に忙殺される私をさらに悶々とさせるに十分な存在であった。もっとも、PS3は手に入らないし、その前に1テラレコーダーの容量ギリギリまで貯め込んだ50本超のハイビジョン映画も消化しなきゃいけないし……、で青いパッケージは袋に入れられて、目の届かない場所にしまいこまれていた。

　そんな状態で約1カ月が経過、12月のある日、有楽町ビックカメラを歩いていたら天からの啓示、もとい場内アナウンスが……。

BD Soft meets PS3

　「PS3、緊急入荷いたしました」

　晴れてBDソフト2本をじっくり堪能、その映像の素晴らしさをお伝え……したいところだが、賢明なるLifeStyle読者の予想どおり「実はまだ観ていない」オチ。幸い、先週金曜日に掲載した飯塚克味氏の「れこめんどDVD」で期せずしてキングダム・オブ・ヘブンのレビューが取り上げられてホッとするやら、ちょっと残念やら。オチに納得できない読者は、ぜひこのレビューをご覧下さいませ。

　……えっ？ PS3ですか？ええ、フォトストレージビューワーとして活躍してますよ。Cellの処理は高速ですね。おそらく、どんな高性能PCを使っても、ここまで快適な画像閲覧は難しいのではないでしょうか。それとインターネットブラウザも結構使えます。手軽な「YouTubeマシン」として我が家のリビングで大人気です。

　もちろん、たまにSACDプレーヤーとしても使ってますし、BSデジタル放送を焼いたDVD-RWが山ほどある我が家ではCPRM対応DVDプレーヤーとしても活躍しています。これで実売5万9800円（さらに5％還元）は非常にコストパフォーマンスが高いですね。

　……えっ？ゲームソフトですか？ 1本も買ってません。

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