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» 2007年01月08日 18時36分 UPDATE

2007 International CES:ROMのフォーマット拡張を目指すHD DVD陣営の思惑

北米HD DVDプロモーショングループが「International CES 2007」で、昨年の実績と今年の見通しなどを明らかにした。また3層ディスク技術に新たな高密度化技術を組み合わせ、最大51Gバイトとなる新しいHD DVD-ROM規格についても年内の確定を目指すという。

[本田雅一,ITmedia]
photo 挨拶に立った東芝執行役上席常務 デジタルメディアネットワーク社社長の藤井美英氏

 北米HD DVDプロモーショングループは、米ラスベガスで開催中の「International CES 2007」において、昨年の実績と今年の見通し、さらにHD DVDプレーヤーへの新規参入メーカーなどを発表した。また発表済みの3層ディスク技術に、新たな高密度化技術を組み合わせることで、最大51Gバイトとなる新しいHD DVD-ROM規格についても年内の確定を目指すという。

タイレシオ28枚に達した北米でのHD DVD、来年は300タイトル以上を投入

 ユニバーサルピクチャー・ホームエンターテイメント社長のクレイグ・コンブロー氏は、2006年はHD DVDプレーヤー、対応PC、Xbox 360向けHD DVDドライブなどを合わせ、北米市場全体で17万5000台が普及したと話す。

 加えてニールセンの調査によると、HD DVDプレーヤー1台あたり28枚ものHD DVDソフトが売れたという。同氏は現在、世界中で販売されているHD DVDタイトルを合計すると240本に達し、これが今年末には600にまで増加するとの見込みも示している。その上で「今年は北米だけで6億ドル市場になる」と強気の予想を披露した。

 昨年後半、コンブロー氏はBDに興味を持っているのではないか?としきりに噂が立ったが、今回はメインスピーカーをつとめており、少なくとも近日中にBDタイトルの併売を行う様子はない。

 またメリディアンといったハイエンドAV機器ベンダーや、日本の音響機器メーカーであるオンキヨーも、HD DVD対応プレーヤーを発売していくという。さらにマイクロソフトも、今後あたらしいHD DVD関連製品を発売する予定があるとアナウンスされた。

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 来年投入される300以上のタイトルには、「父親たちの星条旗」や「ポセイドン」などのヒット映画に加え、「ザ・ソプラノズ」や「スタートレック」といった日本でも知られたテレビシリーズの発売を予定している。

フォーマット拡張で高容量化

 一方、HD DVD-ROMのフォーマット拡張もアナウンスされた。拡張はトラックピッチの狭巾化と線記録密度の向上によって達成し、1層あたりの容量は15Gバイトから17Gバイトに増加する。新フォーマットは年内に規格策定を予定しているという。

 関係者によると、トラックピッチの変化はほんの少しとのことで、従来のドライブでも追従が可能。ディスク製造時の寸法マージンなどは従来のHD DVDと変わらない。

 この技術に3層プレス技術を組み合わせることで、最大容量は51Gバイトに増加する。ただし、3層化に関しては層切り替えの拡張が必要となる。これがファームウェアのアップグレードで対応できるのか、それとも対応ドライブが必要なのかといった情報は明らかにされていない。まだ規格段階で具体的な仕様まで落とし込んではおらず、具体的なテストを行っていないためだ。

 しかし、3層化することが本当に可能ならば、1層あたり17Gバイト時合計容量は51Gバイトとなり、僅かだがBDの容量を上回る。実際に実用化が可能かどうかも含め、実現には時間がかかるだろうが、東芝はこの技術を基礎にしてHD DVDの弱点といわれる最大容量での批判をかわそうとしているのかもしれない。

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