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従来比400%のダイナミックレンジ――富士フイルム「FinePix S5 Pro」レビュー(4/4 ページ)

» 2007年02月20日 16時00分 公開
[永山昌克,ITmedia]
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豊かな階調表現とクリアな発色

 以下の作例は、ことわりのないものはフィルムシミュレーションの「スタンダード」を選択し、ダイナミックレンジはオートに設定した。レンズは1枚目以外はすべて「AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)」を使用。画質はJPEGの最高画質を選んでいる。

 画質は、斜めの直線に見られるジャギーが気になる場合もあったが、全体としては納得できる高画質だ。ほかのカメラでは得がたい階調の豊かさと、高感度時のノイズの少なさは特に魅力といえる。私の場合、ニコンに限らずひとつのデジカメを長く使っていると、その画質に飽きる場合がある。そう感じる人にとっては、FinePix S5 Proの画質は耐え難い誘惑だろう。

photo マクロレンズ「AF-S VR Micro Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)」を使用。ハイライトが白飛びせず、クリアで鮮やかなゴールドを表現できた
photo 白飛びだけでなく黒つぶれにも強く、影になった暗部の階調を維持できている。その暗部をレタッチソフトで明るく補正しても、あまりノイズが浮いてこない

photo 記録画素数は1210万画素で、JPEG最高画質のファイルサイズは5Mバイト以上と大きい。ただし、等倍に表示すると斜め方向の線にジャギーが見られる
photo 少々気持ち悪く感じるくらい、とさかや羽がリアルに再現された。オートホワイトバランスの安定感は良好なレベル

photo AFがスピーディなので、動きのある被写体も撮りやすい。ただし連続的に撮りすぎると、バッファがいっぱいになり次のシャッターが押せないことがある
photo 連写が弱いのでじっくりとタイミングを狙って撮ることになるが、やみくもに枚数を撮るよりも結果的にはシャッターチャンスをとらえやすいことが多々ある

photophoto 左はフィルムシミュレーションの「スタンダード」で、右は「F2」を使用。ダイナミックレンジは広くないが、シーンによってはF2のこってりした色も面白い

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photophotophoto 左上から順に、ISO100/200/400/800/1600/3200を使用。高感度を選んでもノイズが少なめで、発色や解像感の低下も抑えられている

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