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春は学びのシーズン――いまチェックしたい電子辞書バイヤーズガイド(3/3 ページ)

» 2007年03月02日 17時37分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 各社から数多くの製品が登場し、電子辞書という市場そのものも成熟してきたためか、これまでになかったコンセプトの製品も登場してきた。その代表格と言えるのが、いずれも他機種にはないユニークな機能を持った、シャープの「PW-TC900」とセイコーインスツルの「DB-J990/J260」だ。

 PW-TC900は40種の辞書コンテンツを備えるが、最大の特徴はワンセグ受信機能。ボタンひとつで辞書とワンセグテレビの機能を切り替えられる。回転ヒンジによって、キーボードを背面に移動させる「テレビスタイル」に形状を変更できるのも、電子辞書としては異色の機能だが、テレビとしての使い勝手は確実に高まっている。ちなみに、ワンセグのデータ放送とEPG(電子番組表)には対応していないが、文字放送の字幕表示は可能だ。

 収録している辞書は「スーパー大辞林」「ジーニアス英和辞典」「脳を鍛える大人の計算ドリル」などで、種類としては総合タイプに分類されるが、「普段はワンセグテレビ、いざというときには電子辞書」といった使い方にマッチする製品だ。

photo 4.3型カラーASV液晶を搭載するシャープ「PW-TC900」。液晶画面を水平方向に180度回転できる回転ヒンジが用意されている。

 セイコーインスツルのBD-J990/J250は厳密な意味では電子辞書ではない。英文メインの電子ブックリーダーに電子辞書機能を搭載し、より英文のリーディングを快適にするためのデバイスだ。PC用ソフトを利用すれば、インターネットを通じて入手した対応する各種eブックやRSSのニュース記事を本製品に転送して利用できる。

 マイペディアや広辞苑、漢字源といった百科/国語辞典も収録されているが、英語系コンテンツとしてジーニアス英和/英和、オックスフォード現代英英、ロイヤル英文法を備えており、英文ニュースの理解に役立つ。SDカードスロットは用意されているものの、ダウンロードデータのやりとり専用になっており、同社製辞書カード「シルカカード」による辞書拡張は行えない。

photo セイコーインスツルの「DB-J990」。スライド式液晶がユニーク
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