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顔認識対応、完成度を高めたタッチパネルデジカメ――ペンタックス「オプティオ T30」レビュー(3/5 ページ)

» 2007年03月23日 10時03分 公開
[小山安博,ITmedia]

タッチパネルを使った編集が充実

 再生時は、数少ないハードボタンである再生ボタンを押す。電源オフの状態では再生ボタンを押しながら電源スイッチを押すと、再生モードで起動する。再生ボタンを長押しすると再生モードで起動してくれた方が楽ではあるのだが。

 ちなみに、通常は再生時にシャッターボタンを半押しすると撮影モードに移行するが、撮影時に再生ボタンを1秒以上長押しすると、レンズが収納され、再生専用モードになる。

 再生時の画像送りは画面上の矢印をタッチする。ズームレバーをテレ側に操作することで画像を拡大再生できる。画面のプラスマイナスアイコンをタッチするか押し続けることでも拡大再生ができる。拡大していない状態でプラスアイコンを2度タッチすると最大倍率に、最大倍率時にマイナスアイコンを2度タッチすると1倍再生になるほか、任意の場所をタッチしてドラッグすると、その場所を拡大してくれるなど、操作性はなかなかいい。

 ズームレバーをワイド側に操作すると9コマのサムネイル表示になる。サムネイルをタッチすると1倍表示になるのは使いやすい。さらにワイド側に操作するとフォルダ表示かカレンダー表示になる。画面下のアイコンをタッチするとカレンダー表示とフォルダ表示を切り替えられる。カレンダー表示時は、日付をタッチするとその日付に撮影した最初の画像を表示する。

photophoto 9コマのサムネイル画面。サムネイルをタッチするとその画像が1画面表示される(左)、カレンダー表示。こちらも日付をタッチすれば、その日の画像を表示できる(右)

 再生モードは編集機能も豊富だ。タッチパネルを利用した「お絵かきモード」が最大の特徴で、色や線の太さを変えながら、画像に自由に絵や文字を書くことができる。スタンプを押すことも可能で、さらに撮影した画像の任意に位置を切り取って、それを「マイスタンプ」として保存できる点も面白い。

photo 編集機能「デジタルエフェクト」にはいろいろな機能が搭載されている。お絵かきもここから選択
photophoto お絵かきモードにしたあとは、指や付属のタッチペンで自由にお絵かきできる(左)、お絵かきモードでは線の色や太さなどが選べる(右)

 そのほか、画像の明るさを変えたり、魚眼レンズ風の写真に変形させたり、写真をイラスト風にしたりと、さまざまな遊びが可能だ。

photo 魚眼レンズ風の効果を適用したところ
photo 撮影時もタッチパネルでの「お絵かき」ができる。撮影ツールバーから「メモパッド」をタッチすると、真っ白い画面が立ち上がり、そこに自由にお絵かきができるのだ。とっさの時にメモを取る、といったメモ帳代わりの使い方ができそうだ

 T30の特徴はタッチパネル液晶の搭載。ボタン方式より一瞬反応が遅れることもあるし、必ずしも誰もが快適に使えるインタフェースとはいえないかもしれない。しかし、スライドバーを指でなぞって露出補正ができたり、画面の指で触れたところにAFポイントが移動したりといった、非常に直感的な操作性はタッチパネルならではだ。

 タッチパネル液晶を搭載しても厚さは19ミリと薄く、タッチパネル液晶だからといってコンパクトさを犠牲にせず、普通の薄型コンパクトデジカメとして利用できる。新たに高感度対応や顔認識AF&AEを搭載し、カメラとしての完成度を高めている製品と言える。

photo バッテリーは薄型のリチウムイオン充電池。CIPA規格による撮影可能枚数は約200枚とちょっと少なめ。記録媒体はSD/SDHCカード。内蔵メモリは約19.9Mバイト

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