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4280円でどこまで快適になれる?――「快適 de イヤフォン」レビュー(2/2 ページ)

» 2007年03月27日 01時50分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 まずはいつも通りにNC機能をオフにしたまま静かな室内で装着してみたが、インイヤー型と言うこともあり、イヤフォン自体の遮音性能はほとんど感じられなかった。PCのファンが回る音や空調の音はほぼそのまま聞こえる。NCのスイッチを入れてみると、NCが働いていることを示すヒスノイズを知覚できるが、この環境(静かな室内)ではあまりノイズを低減しているようには感じられなかった。

 そのまま音楽を流してながらNCのON/OFFを繰り返してみると、確かにノイズを低減していることを感じるが、効果は非常にソフト。完全な静寂が訪れるというよりも、プレーヤーのボリュームを少々上げたような効き味だ。地下鉄車内で利用してみても印象は変わらない。NCのスイッチをONにすると「ガタンゴトン」というような走行中の高い音のノイズが低減されて聞きやすさが向上するが、アナウンスや車内の話し声をカットするほどの強力な効果は望めない。

 音質については正直、可もなく不可もなしといったところ。全域に渡ってフラットな傾向を示すが、シンバルなど瞬間的な高音についてはやや伸びが浅く、ガチャガチャするような印象だ。過度に低域や高域を持ち上げるような感じはなく、総じて素直な特性といっていいだろう。

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 純粋なNC能力という点だけを取りあげれば、これまでに紹介してきた同種製品に比べてその効果は低いと言わざるを得ないが、それは多分にインイヤー型というイヤフォンの形状に由来するものであり、ある意味、仕方がないといえる。ただ、地下鉄内の利用で実感できたように一定のNC能力は備えているほか、インイヤー型なので耳穴へのストレスもほとんどない。

 なによりも同種製品中でもローエンドに位置する4000円台という低価格は大きな魅力。大げさなヘッドフォンやイヤフォンはしたくないけれど、もう少しだけでも周りの騒音をカットしたい――そう考えるひとには勧められる製品だ。

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