ITmedia NEWS >

撮った写真を持ち歩ける“アルバムカメラ”――サイバーショット「DSC-G1」レビュー(4/7 ページ)

» 2007年03月29日 09時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 起動にかかる時間は約3秒。最近のデジカメとしてはちょっと遅めだ。

 閉じているときは、背面が全面液晶というデザイン。それも3.5インチだから超巨大だ。この状態で再生などはこなせる。そして本体を横に開くと、モニターの後ろからズームレバーや各種撮影用のボタンが現れるという構造だ。

 後ろには十字キーがないが、それは右側面に。右側面にクリック付十字スティックと、MENU、Home、BACK、DISPボタンが用意されており、撮影以外は閉じたままでもこなせるようになっている。

操作部をアップで。側面のスティックとその周りのDISPやメニュー関係のキーのおかげで閉じた状態でも撮影以外の最低限の作業は行える。開くとズームキー、フラッシュやマクロのキー、撮影・再生ボタンが現れる仕組みだ。側面のスティックは真横ではなく少し斜めになっているため、親指でさっと操作可能だ(左)、側面のアップ。屈曲光学系なのでレンズはとびでない。側面に操作系を並べたのは斬新。厚みは25.3ミリとスライドする分少し厚め(右)

 3.5インチの液晶は約92.1万ドットで、とにかくでかくてきれい。かなり高精細である。が、でかい分、カメラ本体も大きい。「DSC-T100」(以下、T100)と比較してみたが、T100も3インチと大きなモニターを使ってるモデル。それでこれだけ差があるのだ。大きくて重いという感じ(もっとも、重さは本体で約204グラムとそう重たいわけじゃないのだが)。

右が3インチモニターを持つT100。左後ろにいるのが3.5インチモニターのG1。大きさを比較してみた

 レンズは38〜114ミリでF3.5〜4.3の屈曲光学系3倍ズームレンズ。CCDシフト式の手ブレ補正機構を持っている。撮影範囲は拡大鏡モードで1センチまで寄れる。CCDは1/2.5インチで620万画素。ISO感度は80から1000で顔認識機能はもたないなど仕様的には2006年型サイバーショットといっていいかと思う。

基本的には多機能系ではなく、オートで楽しく遊ぼうというデジカメであり、大きなモニターに表示は簡素。基本的にはフラッシュ、マクロ、セルフタイマー、ズームだけで撮ろうという感じだ。シーンモードでは高感度オートのほか、手持ち夜景モードなども用意されている。

 残念なのは、サイバーショットTで用意されていたグリッド表示(水平が傾かないように撮るとき便利)や、カラーモード(ビビッドカラーなどはない)、撮影後の画像確認機能(オートレビュー)がないこと。特に後者はどのデジカメも持っている機能なだけに疑問だ。

DISPキーを押すと、プレビューエリアが少し狭くなり、左にメニュー内容が表示される(左)、もう一度DISPキーを押すと、右に直前に撮った5枚が表示されるので、それを参考にしながら撮れる(右)

 3.5インチの大型液晶を生かすべく、撮影時に右に小さく直前に映した5枚を表示してくれる機能や、左に撮影のメニューを表示してくれる機能もある。

 動画は「DSC-M2」以来のISO準拠のMPEG-4動画。ファイル形式はMP4。圧縮率が高いので、より高画質な動画をより長時間撮れる。音楽プレイヤー機能も持っている。MP3専門で、ソニーとしてはめずらしくATRAC系には未対応だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.