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春の行楽のおともにしたいコンパクトデジカメバイヤーズガイド(2/3 ページ)

» 2007年04月06日 09時49分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 最近では前述したDMC-FX30のように、そのほかの機能と複合させて適用することでよりブレを低減しようとするのがトレンド。ニコンの「COOLPIX L12」はレンズシフト方式手ブレ補正と高感度撮影に加え、連写した画像から最も鮮明な写真を自動選択する「BSS」(ベストショットセレクター)の3つをワンボタンで設定できる。

photo 「COOLPIX L12」

 光学式手ブレ補正は、手ブレを検出するとこれを打ち消すカタチでレンズ(もしくはCCD)が動いて補正していくというメカニカルな仕組みのため、以前はスペースの制約があるコンパクトデジカメでは採用が難しいとされてきた。だが手ブレ補正ユニットの小型化などで、最近ではかなりの機種が搭載している。

 しかしユニットが小型になったとはいえ、ボディサイズ(特に厚さ)への影響は避けられないので、“薄さが売り”のモデルには搭載されていないケースも少なくない。カシオ計算機の「EXILIM EX-Z700」などは、シャッタースピードの高速化やISO感度を高めることで手ブレと被写体ブレを抑制する機能を搭載している。

photo 「EXILIM EX-Z700」

 薄型ながらも手ブレ補正ユニットを内蔵しているのが、ニコンの「COOLPIX S500」。3月16日に販売開始されたばかりの最新機種で、約88(幅)×51(高さ)×22(厚さ)ミリ/重量約125グラムの小型ボディながらも光学式手ブレ補正機構を搭載している。ちなみに、「光学式手ブレ補正搭載のコンパクトデジタルカメラとしては世界最小」だそうだ。

photo 「COOLPIX S500」

 さらにオリンパスイメージングの「μ780」は、CCDシフト式の手ブレ補正機構を生活防水ボディに収め、加えて光学5倍ズームレンズや顔認識機能、撮影前のプレビューを数パターン確認できる「パーフェクトショットプレビュー」など多彩な機能を備えながら、99.6(幅)×55.1(高さ)×24(厚さ)ミリという薄型ボディを実現している。

photo 「μ780」

広角レンズはスナップ撮影に効果絶大

 行楽カメラという観点から言えば、名所旧跡をバックにみんなでポーズ……というシーンも多いはずだが、そんなときに威力を発揮するのが広角レンズを搭載した機種だ。多くのコンパクトデジカメは35ミリ前後(35ミリ判換算)の焦点距離からスタートするレンズを搭載することが多いが、28ミリからの広角対応機種も徐々に増えてきた。

 キヤノンの「IXY DIGITAL 900 IS」は28ミリからの3.8倍ズーム(28〜105ミリ相当)を搭載したほか、パナソニックの「LUMIX DMC-TZ3」は28ミリからの10倍ズーム(28〜280ミリ相当)を搭載。リコーの「Caplio R6」は28ミリからの7.1倍ズーム(28〜200ミリ相当)のレンズを搭載している。35ミリと28ミリでは数字の上ではわずか7ミリの違いだが、映せる範囲は相当に異なる。カメラ売り場で実際に試してみればすぐに違いが分かるはずなので、ぜひ購入前に確認して欲しいポイントだ。

photo 「IXY DIGITAL 900 IS」
photo 「DMC-TZ3」
photo 「Caplio R6」

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