一方の「ジャンル別番組表」は、番組表の上で見たいジャンルの番組だけをハイライト表示する機能だ。たとえば、「映画」を選択すると、番組表(G-Guide)の中で「映画」に分類されている番組だけが表示され、ほかはすべてブラックアウト(一応文字は透けて見える)。何時頃にどのような映画が放映されるのか、一目で把握できる。「映画」のほか、「ドラマ」「スポーツ」「バラエティ」など12ジャンルを表示可能だ。
さらに、この状態で方向キーを押すと、映画だけ次々と移動できるため、番組検索のスピードアップにも一役買う。“何か面白い番組やってないかな”とザッピング代わりにEPGを眺める人には便利だろう。
「新番組おまかせ録画」は、アニメ・ドラマファンには嬉しい機能だ。「番組表のデータから、新番組を示す『新』『新番組』『新シリーズ』といった文字列を抽出し、ドラマもしくはアニメの第1話を自動録画する仕組みです」(同氏)。見たいと思っていた番組が、いつの間にか始まっていたという人も多いだろうが、同機能をオンにしておけば、悔しい思いをしなくて済む。
設定は4種類あり、地上デジタル放送の「夜ドラマ」、BSデジタル放送の「夜ドラマ」、地上デジタル放送の「アニメ」、BSデジタル放送の「アニメ」をそれぞれオン/オフできる。“夜”とついているのは、18時から23時59分までの番組が対象。昼と夜のドラマは視聴者層が異なると判断したためだ。「本来はすべての新番組を録画できたほうが良いと思いますが、HDD容量との兼ね合いもあり、今回は対象になる番組をある程度絞りました」(同氏)。また、地デジとBSを区別している理由も同じで、「BSは韓国ドラマが多い」からだという。
では、同じ時間帯に予約録画と自動録画など3つ以上の番組が重なってしまったらどうなるのか。「優先順位は、まずユーザーの録画予約、次に録画開始時間の早いほうになります。それでも重なっていたら、地上波が優先されます。さらに重なるようなことがあれば、チャンネルの若い順ですね。一般的な使い方であれば問題はないと思いますが、100%録画することを保証するものではありません」。
なお、新番組おまかせ録画で録画した番組を再生すると、停止した時に次回の録画予約画面が表示される。ここで「予約する」を選択すれば、毎週予約に移行して2話目以降もすべて録画できるという寸法だ。ただし、再生したときに既に2話目が放映済みだった場合などは、当然録画できない回が生じてしまう。おまかせ録画をオンにしたら、1週間に一回程度は録画番組一覧を確認するようにしたい。
テレビの大画面で写真が楽しめる「テレ写」もアップデートされた。テレ写は、前面のSDカードスロットでデジカメ写真をレコーダーのHDDに取り込み、テレビ画面に映し出すというもの。今回は写真の直接印刷が可能になったほか、DIGAのジュークボックス機能と連携してお好みの楽曲をBGMにスライドショーを楽しめるようになった。
ジュークボックス機能は、DVDドライブに入れた音楽CDをリニアPCMでリッピング&HDDに溜め込む機能。DIGAがインターネットに接続されていれば、GracenoteのCDDBを使い、楽曲名などの自動取得も行える。
冒頭で触れたように、DIGAの新シリーズはコアとなる「美画質エンジン」などには手を加えていない。EPG関係の新機能追加と、従来機で評価が高かった「VIERAリンク」やリニアPCMによるジュークボックス機能などをブラッシュアップした製品といえそうだ。
「DIGAの1080P出力や美画質エンジンの画作りに見られるように、レコーダーの画質というのは、実際にかなりレベルの高いところに到達しています。ですから、伸びしろは機能面のほうが大きい。もちろん、そうはいいながら、(画質面も)できることがあればトライしていきたいですね」(助川氏)。
なお、VIERAリンク ver.2の「高速起動」に関しては、DIGA側のアップデートによる所が大きいため、従来のVIERA(VIERAリンク搭載機)と組み合わせた場合でも高速化が期待できるという。同社では検証を進め、Webサイトなどで情報を公開していく方針だ。
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