電車内などでのノイズを低減し、聴きやすさを高めるノイズキャンセリング(NC)を搭載し、“騒音キラー”と銘打って登場したパナソニックのポータブルプレーヤー“D-Snap Audio”「SV-SD800N」がモデルチェンジ。「SV-SD850N」として登場した。
“D-Snap Audio”といえば同社のポータブルオーディオに冠されているブランドネームだが、iPodやウォークマンとはまた違った進化を続けるシリーズでもある。MDのように交換や使い分けのできるSDメモリーカードを記録メディアに使用し、ミニコンポとの組み合わせも同時に提案、PCレスでの利便性を前面に押し出すことで、より家電的な使い勝手のよさをアピールしている。
その最新モデルを試用してみた。
SV-SD850NはNC機能を搭載したミュージックプレーヤーで、動画再生やまったく新しい高音質化機能などは組み込まれていない。機能的にはSV-SD800Nとほぼ同等といっていいが、デザインはより洗練された。
SV-SD800Nはカードタイプとすることで薄さを前面に押し出していたが、NCユニットは本体外部にリモコンのように飛び出してしまっており、スマートさに欠ける印象は否めなかった。SV-SD850NはこのNCユニットを本体に内蔵し、同時にボディもよりエッジの効いた直線的なデザインに変更された。
本体サイズは35(幅)×90.7(高さ)×11.4(厚さ)ミリ、約43グラム。さほど薄型とは言えないが、ホールド感には優れる。前面には4行表示のモノクロ有機ELディスプレイ、背面にはホールドスイッチを備える。完全にフラットな操作インタフェースは静電式のタッチパッドではなく、一般的なボタン式。ストロークはそれなりに浅いが、押しにくさを感じることはなかった。
操作インタフェースは十字型に配置されており、上下で音量調整、左右で曲の送りと戻し、中央で再生/一時停止となる。この辺りもSV-SD800Nを含む既存シリーズ製品の操作性をそのまま踏襲している。アイコンもシンプルで操作に戸惑いを感じることはない。中央左下の「M」でメインメニュー呼び出し、右上の「S」で曲検索、右下の「NC」でNC機能のオンオフが行える。
底面には独自端子「D-Snap Port」とイヤフォン端子が用意されている。このD-Snap PortはPCのほか、同社製ミニコンポ「D-Dock」などと接続するために利用される。イヤフォン端子はNC機能を搭載するために独自タイプの6極となっているが、一般的な2極タイプのイヤフォンも接続、利用できる(その際にはNCは利用できなくなる)。
今回はレッドを試用したが、このカラーはなかなか良い。ベタな塗りつぶしの真っ赤ではなく、金属に深い赤を焼き付けたような透明感と深みを併せ持った色で、ボディが樹脂製とは思えない質感をまとっている。このほかにもホワイト、ブラック、ブルー、ブラウンと合計5色のカラーバリエーションが用意されているのも特徴といっていいだろう。特にブラウンはなかなかほかに類を見ない。
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