EPGは「レグザ番組表」。7局/6時間のラテ欄式で、番組表からは「予約録画」「視聴予約」「予約日時変更」が行える。画面下にはカーソルをあわせている番組の簡単な情報を同時に表示しているため、1画面で表示される情報量は多い。リモコンの「赤」ボタンで向こう1週間のうち任意の6時間を選び、その時間帯の番組表を表示する「日時指定ジャンプ」機能も持つ。
番組表の利用中は放送中の画面が見えなくなるが、それを補うのが「ミニ番組表」だ。リモコンの「緑」ボタンか「ミニ番組表」ボタンを押すと、7局/2時間分を放送中の画面下にオーバーレイ表示する。表として表示されるのは現時点を含む2時間だけだが、カーソルをあわせればポップアップするように次の1時間分も表示されるので、都合3時間分の情報を得られる。ザッピングには最適だ。
全体的なレスポンスは高速だ。スタンバイ状態から地上デジタル放送の画面が表れるまでも2秒弱で、筆者が自宅で利用している液晶テレビ(BRAVIA KDL-32V2000)よりも間違いなく高速だ。リモコン入力に対する反応も機敏で、操作していてストレスを感じることはまずないといっていい。
高速なレスポンスはEPGの操作時も損なわれない。EPGの検索はジャンルとキーワードの2本立てで、デフォルト設定では向こう1週間の番組を30ジャンル/キーワードで検索できる。キーワードは7つが標準で用意されているほか、7つまでのフリーワードを設定できる。検索結果が表示されるまでも高速だ。
画質については後ほど掲載する予定のバイヤーズガイドで詳細に言及するが、搭載するのがワイドXGA(1366×768ピクセル)解像度の26V型パネルということもあり、凝縮感があり、明るさのムラも少なく感じる。
画質モードについては、「映像メニュー」から標準/あざやか/映画/メモリー/テレビプロ/映画プロが選択できる。出荷時には「あざやか」に設定されているが、これはいわゆる店頭モード。コントラストと輝度が高く設定されており、地上デジタル放送を視聴すると肌の色が不自然にとげとげしく感じられる。地上デジタル放送の視聴には、プリセットされている画質モードならば「標準」が適するだろう。
映像に関する設定項目は多彩だ。「映像調整」からはユニカラー/バックライト/黒レベル/色の濃さ/色あい/シャープネス/詳細設定(色温度/ダイナミックガンマ/ガンマ調整/Vエンハンサーの各設定が含まれる)が選択できる。これらを自由に設定して自分好みを映像を作り込めるほか、各プリセット設定に対しても反映可能で、「“あざやか”をベースに黒レベルを調整する」といったことも行える。
チューナーは3波対応デジタルチューナーとアナログチューナーを1基ずつ搭載する。アナログチューナーを利用するとSD解像度の映像をワイドXGAパネルに引き延ばすため自動的に上下が切れてしまうが、思ったほど映像のクオリティは下がらない。この辺りからも搭載する映像エンジン「新メタブレイン・プロ」の威力を感じることができる。
パーソナルサイズのREGZAについては、以前に「20C2000」のレビューを掲載しているが、本製品も同様に「小さな本格派」というにふさわしい。他社製品を見渡してみても、「パーソナルサイズ」と銘打った製品の場合、上位モデルに比べるとパネルサイズ以外の部分もスケールダウンしていることが多い。
本製品は同シリーズの大画面モデル(42V/37V/32V型が用意されている)をほぼそのまま小さくしただけで、各種機能もそのまま継承されている。ネットワーク機能の弱さや、他社製品がこのクラスにも実装し始めたHDMIを利用した外部機器のコントロールやi.Linkなどは備えないトコロは気になるが、“テレビ”としては快適な操作性や画質調整の幅も含めて、非常に良質な製品といえる。突出した機能こそは備えないが、長くつきあえそうな1台だ。
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