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押し入れのカビを撃滅せよ!――ミニ除湿器橘十徳の「自腹ですがなにか?」第4回(1/2 ページ)

» 2007年05月29日 08時43分 公開
[橘十徳,ITmedia]

 5月はカラッと爽やかな晴天が続いたが、そろそろ梅雨の季節が近付いてきた。この時期は個人的に一番嫌いな季節である。というのも、ワタクシが住んでいるのはかなり老朽化した木造住宅で、日当たりも悪く湿気がこもりやすいからだ。過去に何度か押し入れの靴がカビだらけになったり、カメラのレンズにカビが生えたことがあるので、湿気には人一倍気を遣う。

 そんなワタクシにとっての強い味方が“除湿器”だ。コンセントをつないでスイッチを入れてしばらく待てば、空気中から水分を取り除いてくれるという機器である。これさえあればジメジメした季節も、爽やかな気分で乗り切れるスグレモノだ。

除湿器の種類はさまざま

 何を隠そう、わが家では除湿器を4台も保有している。なんでそんな台数が必要なのかと言うと、除湿器にはいくつかの方式があるからだ。まず、もっとも一般的なのは「コンプレッサー式」。これはエアコンの室内機と室外機を合体させてコンパクトにしたものだと思えばいい。コンプレッサーで空気を冷やして、内部で結露させて水分を取り除き、乾いた空気だけを放出する方式だ。

 次に普及しているのが「デシカント式」(ゼオライト式)。これは除湿剤に湿気を吸着させて乾燥する方式だ。吸着した除湿剤には温風をあてて放湿させるので、コンプレッサー式に比べて電気代が高くなりやすく、室温も上昇しやすい。その代わり、寒さに強く冬場でも使えるというメリットがある。

 ウチでは夏用にコンプレッサー式を2台、冬用にデシカント式を2台買って、ローテーションさせている。書庫と浴室周辺の除湿のために、24時間稼働させているからだ。最近ではコンプレッサー式とデシカント式を両方搭載した「ハイブリッド式」が登場しているが、筆者が購入した当時は別々に買うしかなかったので、ここ数年はこの4台体制が続いている。

サブに最適なペルチェ式

 一方で、除湿器にはコンプレッサー式でもデシカント式でもない、もう1つの方式がある。「ペルチェ式」だ。これはコンプレッサーを使わない冷却媒体を使った除湿器で、コンプレッサーを持たないために運転音が静かで、小型化できる。その代わり低温に弱いし、ほかの2方式に比べて基本的な除湿能力も低い。

 ただ、本体価格はかなり安く、5〜6000円で買えてしまうものもある。コンプレッサー式もデシカント式も、どんなに安くても1万円台後半くらいはするので、それに比べると圧倒的に安い。すでに普通の除湿器を持っている人がサブとして買うのに最適だ。筆者としても、除湿器マニアの端くれとして今回1つ買ってみることにした。

photo 「ミニ除湿器」(TKY-10H)。本体は丸みを帯びたシンプルなデザイン

 購入したのは東京企画販売の「ミニ除湿器」(TKY-10H)だ。「ミニ除湿器」で検索すればあちこちの通販サイトで見つかるので、探してみていただきたい。価格は楽天の某ショップで、税・送料込み5460円だった。サイズは155(幅)×130(奥行き)×高さ220ミリと、普通の除湿器に比べるとかなり小さい。除湿剤を使った簡易型のものかと見紛うほどだ。これなら押し入れの中にも十分置けるだろう。

 重量も934グラムと、1キロを切る軽さを実現しているが、その理由の1つとして電源を内蔵していないことが挙げられる。購入して初めて気付いたのだが、ACアダプタを使うのだ。除湿器というのは電源を内蔵しているものだという先入観があったので、これには少し驚いた。が、よく考えてみると、押し入れやシンクなどの密閉空間で使う場合、ACアダプタ部を外に出しておけば電源の熱がこもるのを防げるので、こちらの方式の方がいいのかもしれない。

photo 付属のACアダプタとコード。コードの長さは3.6メートル(左)。本体裏面(右)。下部に電源コードの差し込み口がある
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