ライブビューの機能や操作性は、E-410と変わらない。つまり、ボディ背面のライブビューボタンを押すと、内部のミラーとシャッターが開き、撮像素子を通したリアルタイムの映像を液晶モニタに表示できる。そして、AEL/AFLボタンを押してAFを作動させるか、あるいはシャッターボタンを全押ししてAF作動と同時に撮影を行う。ライブビュー画面の任意の一部分を7倍ないし10倍に拡大表示し、厳密なマニュアルフォーカスを行うことも可能だ。
ローアングルやハイアングルからの撮影、およびピントをしっかり確認したいマクロや静物撮影では、このライブビュー機能が重宝する。ライブビュー非対応の他社製品よりも撮影の自由度が高いことは確かだ。ただし、専用素子を搭載し、シャッターボタンの半押しでライブビュー中でもAFが作動し、可動式の液晶モニタを備えた従来機「E-330」に比べてしまうと、E-510やE-410のライブビュー機能にはもの足りなさが残る。
ライブビュー重視ならE-330、携帯性最優先ならE-410、手ブレ補正機構を生かし、オーソドックスなスタイルで確実に撮影したいならE-510、という三者三様の特徴を生かした住み分けになっているようだ。
撮像素子は有効1000万画素のLive MOSセンサーで、画像処理エンジンには「TruePicIII」を採用する。これらはE-410と同じスペックで、同社によると画質の味付けにも特に違いはないという。
初期設定の仕上がりモード「NATURAL」では、彩度やシャープネスの誇張を抑えた自然な発色となり、より鮮やかでメリハリの効いた「VIVID」や、さらに落ち着いた色合いの「FLAT」にも変更できる。解像感は良好で、遠景の細部まできっちりと再現でき、高感度時のノイズは目立たないように抑えられている。オートホワイトバランスに時々ばらつきが生じるのが気になったが、全体としてはクリアな色再現でほぼ狙い通りの絵を得られた。
機能や操作面でもの足りなく感じたのは、AF測距点が3つしかないことと、ファインダー表示が大きいとはいえないこと。このあたりは今後登場する予定の最上位モデルに期待しよう。
強力なボディ内手ブレ補正と、効果てきめんのダストリダクションを備え、オマケとしてライブビューが付いた小型軽量のデジタル一眼レフ機。そんな製品は今のところE-510だけである。安心して使えるカメラに仕上がっている。
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