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「機能」でなく「音」で選ぶプレーヤーソフトのススメレビュー(2/3 ページ)

» 2007年07月17日 11時25分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 WMPは、皆さんご承知の通りWindowsに標準搭載されているプレーヤーソフト。WAVやMP3などの音楽ファイルを再生するほか、Windows独自の形式であるWMAのファイルを作成/再生できる。iTunesに対するアドバンテージとしては、対応するオンラインストアが複数存在し好みに応じたストアを選べることと、iPodとウォークマンをのぞき、多くのデジタルオーディオプレーヤーへの転送に対応することだろうか。加えてWMA Losslessは96kHz/24bitという高音質形式に対応しているため、音質的にもメリットを享受できる(CDから96kHz/24bitへの取り込みは不可)。

 iTunesは、iPodの爆発的なヒットとともにシェアを拡大したメディアプレーヤー。iTunes Storeという、ネット上から気軽に音楽を購入する新しい音楽配信システムを世に広めた存在でもある。作成/再生できる音楽形式はMP3やAAC、Apple Losslessなど5つの形式を用意。しかもCDから取り込む際、転送レートやサンプリングレートなど、音質を左右する細かい設定が行える点がユーザーに好評を得ている。

 最後に紹介するSonicStageは、ソニーのウォークマン専用メディアプレーヤー。転送できるのはウォークマンのみ、対応する音楽配信サイトもmoraのみとなっている。メインとして扱う音楽ファイル形式はソニーを中心に展開しているATRACだが、作成/再生できる音楽形式はMP3、AAC、WMA、WAVなど、現在使われている音楽形式の多くに対応(ただしAACはファイルの拡張子が異なるためiTunesなどで再生するためには拡張子のリネームが必要)する。

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 ではここでいったん整理するためにも、それぞれの特徴を項目別に書き出してみよう。

プレーヤーソフト 再生可能ファイル形式 対応ストア 対応プレーヤー
WMP MP3、WMA(ノーマル/プロ/可変ビットレート/ロスレス)、WAV E-Onkyo Music、Listen Japan、HMV、mora winほか 東芝、ケンウッド、日本ビクター、クリエイティブなど
iTunes MP3、WMA、AAC、Apple Lossless、AIFF、WAV iTunes Store iPod
SonicStage ATRAC、ATRAC Advanced Lossless、MP3、WMA、AAC、HE-AAC、WAV mora ウォークマン

 さてそれでは、肝心のサウンドチェックをリポートをしよう。

 今回の試聴には、すべてのメディアプレーヤーで再生できるファイル形式を選ぶ必要があることから、MP3(iTunesでエンコードしており、ビットレートは192kbps)とWAVをチョイス。MP3は宇多田ヒカルの「Deepriver」から「traveling」、WAVは綾戸智絵「Love」とノラ・ジョーンズ「Come Away with Me」の「Seven Years」、溝口肇「Espace2」からは「Dearest」という4曲を使用している。

 なお試聴には、1.8GHzのCeleronと1.5Gバイトメモリーを搭載する自作Windows XPマシン(サウンドはオンボード「C-Media 8738」)を使い、まずはヘッドフォン(ソニー MDR-CD1700)で試聴し、そのあとPC用スピーカー(Altec ACS41)と本格ホームオーディオでチェックした(構成はパイオニア“TAD”Tl-1601b+TD-4001の2ウェイ+ヤマハのパワーアンプ「101M」)。

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