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設定不要のおまかせカメラ――LUMIX「DMC-FX55」レビュー(2/6 ページ)

» 2007年08月27日 13時29分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

充実した「おまかせ系」機能

 FX55の一番の面白さはその充実した「おまかせ系」機能だ。撮影時、カメラが自動的に最適なセッティングにしてくれようとする。

AFモードに顔認識が追加された。AFモードもかなり数が増えてきたのでそろそろ整理した方がいいような気がする
モードダイヤルのアップ。モードダイヤルに「iA」がついた。その下に親指を置くスペースが用意されているのがよい
モードダイヤルを回転させると画面上にもこのように表示されるのは便利

 従来のフルオートにかわって用意されたのが「おまかせiA」。これにしておけば、自動的に5種類のシーンを判別してくれるのでユーザーはただカメラ任せでシャッターを押せばいいというわけだ。かつてコニカミノルタのDiMAGEシリーズも同様の機能を持っていたが、FX55の方がより明示的に各モードに切り替わってくれて役立つ。

 iAモードにしてカメラを被写体に向けると、シャッターを半押しにしなくても「おまかせiA」が働いて、被写体のチェックやAF動作を始めてくれるのもよい。おかげでシャッタータイムラグも短くて済む。

 発表会での説明や使用感から想像すると、顔認識機能が働いて顔を見つけると「ポートレート」、周辺が十分明るい状態でAFが無限遠になると「風景」モード(室内など暗いところでは風景にはならない)、被写体が近くにあるときは「マクロ」モード、暗い場所では「夜間ポートレート&夜景」モードとなるようだ。さらに、それ以外のときでも動き認識ISO感度コントロール(インテリジェントISO感度)が働くため、それをあわせて松下では「5つのシーン」といっている。

 実際には「顔認識」+「シームレスマクロ」+「動き認識ISO感度コントロール」+αなわけであるが、それをひとつに上手にまとめて「おまかせiA」って名付けたところが家電メーカーらしいところで、今の時代、このくらいまでできて初めて「デジカメのフルオートモード」と呼べるんじゃないかと思う。

iAモードで顔を認識したところ。認識率は結構高いが、両目が見えていないとダメなようだ

 ヒット率も……人物じゃないものを「顔」と判断してしまうこともあったが、多くのケースでは問題ないだろう。日常的な用途では「おまかせiA」だけで事足りそうだ。

 顔認識は後発だけあり、非常に高速で顔が多少斜めでもちゃんと認識してくれる。これは使えるレベルだ。

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