コラム
» 2007年09月03日 08時30分 UPDATE

小寺信良:ハンディ&ハイエンド、「DR.DAC2」の素敵 (1/3)

「ちゃんとした音」へある程度の金額を惜しまないユーザーが増え、高級ヘッドフォンも好調のようだ。自作的な要素も含むヘッドフォンアンプを組み合わせ、さらに音を楽しむのも悪くない。

[小寺信良,ITmedia]

 映像関係は凄まじいまでの勢いでハイビジョン化が進行しており、テレビ、そしてビデオカメラのラインアップもすごいことになりつつある。その陰に見え隠れしながら、ハイエンド・オーディオ市場も盛り上がってきている。

 ハイエンドとは言い過ぎかもしれないが、ちゃんとした音が出る、ある程度の金額のものに対して、ユーザーがお金を払うようになってきているというのは、紛れもない事実である。

 ハイビジョンがこれほどまでに来る直前までは、iPodを初めとするデジタルオーディオとライフスタイルの革命期であったわけだ。そこから尾を引き高音質方向へ注目が集まるのも、自然の流れであろう。つまり今のオーディオ市場の隆盛は、ハイビジョンに牽引されたホームシアターに向いたオーディオではなく、純粋に音楽を楽しむという独立した動きであると言える。

 先日にはオーディオマニア厳禁の体験イベント「MY-MUSICSTYLE」(関連記事)も開催された。ウンチクを垂れるのではなく、体験としていい音を聴く機会が増えると言うことは、オーディオ業界全体の底上げにつながっていく。

 従来のオーディオ界と言えば、ジャズやクラシックを聴かないと軽蔑されるような雰囲気があったが、こうしたイベントが行われることは、業界自らがそれを変えていかなければならないと感じている表れでもある。自分がいつも聴いている音楽を鳴らして比較できる機会は、なるべく多い方がいい。

 ただオーディオ製品の難点は、アナログ技術に依存する部分が大きいため、音質を追求するとどうしても高価になってしまうところだろう。ステレオセットで考えれば、プレーヤー、プリメイン、スピーカーと、それぞれで結構な値段になってしまう。

 そこで手軽に高音質が体感できるデバイスとして、ヘッドフォンの高級機が売れるのもわかる気がする。本気のものは何十万もしてしまうのでうっかり手を出すと危険だが、2〜3万円のモデルでも、今の技術ならば十分満足できるだろう。

 そしてさらに次のステップに進むならば、ヘッドフォンアンプをおすすめしたい。これもまた色々あるわけだが、パソコンユーザーにも十分メリットがある「DR.DAC2」は、要注目のガジェットである。

photo パソコンユーザーにもメリットがあるヘッドフォンアンプ「DR.DAC2」

簡単接続ですぐ高音質

 Ego Systemsは、これまでもD/Aコンバータやヘッドフォンアンプ、デジタルアンプなど、ユニークな小型オーディオデバイスをリリースしているメーカーだ。8月に同社から発売された「DR.DAC2」は、名前こそDAC(D/A Converter)だが、多くの機能を併せ持つ複合機として登場した。

 複合機であるがゆえに、DR.DAC2が何なのかを説明するのは非常に難しい。まず基本的な機能としては、DACであることは間違いない。DACとは、デジタル信号を人間が聞けるアナログ信号に変換するものだ。

 例えばiPodなどのデジタルオーディオ製品にも、あるいはノートPCにもDACは必ず入っている。そうしないと、アナログ接続のヘッドフォンから音は出ないわけである。そしてこのDACの出来次第で、もとのデジタル信号が持っていた音がちゃんと人間の耳にまで届けられるかが、決まるわけである。

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