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第80回 昆虫とズームの関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)

» 2007年09月13日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

チョウを撮る

 セミは幹に張り付いて止まっているので、一度見つけちゃえば撮るのはさほど大変ではないといえば大変ではない。よほど凝った写真を撮りたいと思わなければちょっとしたコツで撮れる。

 なかなかじっとしてくれないチョウはまた別のコツがいる。

 じっと、どこかに落ち着いてくれるのを待つのである。しかも人の気配に敏感なので、できれば遠くから狙える望遠デジカメが欲しい。

 そして、ピントを合わせて撮るのだが、これがなかなか難しい。チョウが舞うようなお花畑は手前にも後ろにもカラフルな花があって、カメラが間違って手前や後ろにピントを合わせちゃいやすいのだ。

後ろにピントが合ってしまった

 使ってるカメラが「マルチAF」や「9点測距」などで自動的にフォーカス位置を決める機種の場合は、それをオフにして「中央一点」にすること。そうしないと思わぬところにピントが合うことがある。中央一点でしっかり中央にチョウを置いてピントを合わせてあとで、カメラを少し動かして構図を調整するのがいい。

 さらにマクロモードにするかしないかも重要だ。

 次は露出。背景が緑で比較的暗く、チョウが白い場合、露出オーバー気味になりがち。

 そこでちょっとマイナスに補正して撮る。

 ちょっと暗いように見えるけど、おかげでモンシロチョウのディテールまで白飛びしないでしっかり写っている。葉っぱの緑は意外に暗いので白いチョウとのバランスが難しい。この辺は試行錯誤で。

 チョウが白くなくても、鬱蒼と草木が茂った場所は意外に暗く、マイナスの補正をかけたほうがいいケースは多い。

 このようにアンダー気味で撮った方が雰囲気が出るし、シャッタースピードもその分早くできてなかなかよいのだ。

 チョウが蜜吸いに熱中しているときは、3倍ズームデジカメでも結構寄れる。今回はさらに4倍のデジタルズームを併用して寄ってみた。

3倍ズームデジカメで撮影(左)と、デジタルズームを使用したもの(右)

 デジタルズームを使うと当然画質は落ちるが、最近のデジカメは結構頑張ってくれるもの。意外なディテールまで写してくれるのだ。

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