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「iPodキラー」という見出しでグレムリンにされたモグワイ“Rolly”と遊ぶプロフェッサー JOEの「Gadget・ガジェット・がじぇっと!」(2/3 ページ)

» 2007年11月28日 08時30分 公開
[竹村譲,ITmedia]

 Rollyはパソコンから音楽データを転送するため、付属のUSBケーブルを使用する。Bluetoothを搭載しているので、Rollyを単なるワイヤレスの外部スピーカーとして利用することも可能だ。音響効果を必要とするプレゼンテーションなどにも活躍できそうだ。しかし、本来の使い方は、書斎に置いたパソコンをジュークボックスの音楽データベースとし、Bluretooth接続されたRollyを寝室やリビングに持ち込んで音楽を聴く環境を実現することだ。

photophoto 主電源のスイッチはワイヤレススピーカーとして利用する時のBluetooth起動スイッチを兼ねている(左)、音楽データやモーションデータの転送はUSBケーブルでPCと接続して行う(右)
photophoto Bluetooth経由の外部スピーカーとして認識した時のPC側画面。Bluetoothヘッドフォンとして認知している(左)、PCからRollyへ音楽データを転送するSonic Stage CPの画面。目的のファイルを選択して転送を指示するだけでデータがRollyにコピーされる

 Rollyの最大の特徴は、iPodのように孤独に音楽を楽しむアプライアンス(機具・仕掛け)ではなく「複数の人に見つめられて意義のある存在」であることだ。その魅力の大半を担っているのがメロディーラインにそって「フリ」(モーション)を付けてダンスをするその愛くるしい姿だろう。モーションは添付CDに収録されているMotion Editorで誰にでも簡単に短時間で作成・編集することが可能だ。

photo Bluetoothの機能でワイヤレススピーカーとして動作中のRolly。堅い必然的な理由がなくてもプレゼンテーションに使えば楽しそうだ

 Motion Editorを起動し、「新規モーション作成」を選択するとSonic Stage CPにデータベース登録された曲がリストされたダイアログボックスが開く。目的の1曲を選択することで、即座に音楽データが一番上のトラックに読み込み表示されるので、あとは「オートモーション」の実行を行うだけだ。Motion Editorの内部に組み込まれたアルゴリズムは、目的の曲をトレース、解析を実行する。処理が終了すると、お任せモードで音楽にお似合いのRollyモーションが完成し、画面上に表示してくれる。

 オートモーション機能は、Rollyの両腕、両肩、両輪、左右のランプを「Arm R」「Arm L」「Shoulder R」「Shoulder L」「Wheel R」「Wheel L」「Side Lamp R」「Side Lamp L」のエレメントに分割して画面に表示してくれる。そして音楽の再生を行うことで、たった今付けられたフリを同一画面上にCGで表示されているRollyが忠実に再現してくれる。細かな動きを曲の微妙な変化にタイミング的に合わせたい時や、あえて大袈裟なモーションに変えたい場合など、目的のエレメントのトラック上に表示されたポイントをマウスでドラッグし、移動させることで簡単に実現できる。

 オートモーション機能に物足りなさを感じるユーザーは、自由にオリジナルモーションを作ることもできる。気に入ったモーションがあれば、そのフリをモーションパーツとして登録し、いつでも呼び出し・組み合わせてMotion Editor上のトラックに貼り付けて利用することが出来る。

photo Motion Editorでオートモーションを実行した結果。マウスでRollyの動作を簡単にカスタマイズできる。ユーザ-の作ったモーションファイルを共有できるサービス「モーションパーク」もWEB上でスタート。ますます面白くなりそうだ

 また、Rollyが円弧を描いて回転するなど、複雑なモーションのイメージ理解を支援するために「ホィールモーション作成ツール」が用意されている。これには、回転半径のサイズ指定や、右回り、左回りの区別、走行スピードなどを画面上でデジタル指定して好きなモーションを作成し、PC画面上にあるCGイメージのRollyで事前チェックが可能なツールだ。

 自由な発想で作成・編集したモーションデータは音楽データとともにRollyに転送することでRollyにお任せではないユニークなモーションを実行させることが可能になる。全曲にモーションを付け、音楽データと全モーションデータをRollyに転送した場合、先ほどと同様のビットレート132kbpsの音楽データなら227曲(再生時間:約15時間)が収録可能だ。モーションデータにより約10%くらいのメモリ容量が使用される計算だ。

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