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生活防水の1200万画素コンパクト――オリンパス「μ1200」(2/3 ページ)

» 2007年12月07日 00時00分 公開
[永山昌克,ITmedia]

A3プリントにも適う1200万画素

 ボディは、「Arc&Wedge(円弧とクサビ型)」と呼ぶ、独自のデザインコンセプトに基づいた曲面構成だ。真上から見ると、ボディの厚みが右から左へと薄くなるクサビ型は、屈曲式ではない沈胴式のレンズでありながらボディを薄く見せる工夫であり、と同時に右手側には適度な厚みがあるので、確実なホールド感を維持できる。

photo シンプルにまとまった色とデザイン

 外装は明るいシルバーのフルメタルで、JIS保護等級4相当にする生活防水に対応。SWシリーズのような耐衝撃性はないものの、剛性感のあるしっかりとした作りだ。小さすぎない各種ボタンの操作感も良好である。

photo レンズは沈胴式の光学3倍ズーム
photo 液晶は2.7型23万画素のハイパークリスタル

 背面のモードダイヤルでは、プログラム、ぶれ軽減、シーン、ガイド、動画、再生、ポケット写真の7モードを選べる。このうちシーンモードでは「寝顔」や「料理」、「オークション」など20シーンを選択でき、ガイドモードでは液晶上に表示される説明文を見ながら各種機能を設定できる。また、ポケット写真モードでは、気に入った写真を最大9カットまで内蔵メモリに保存し、すばやく閲覧できる。

 絞りやシャッター速度の調整機能はないが、シャッターボタンを半押しした際には、それぞれの値が液晶表示される。従来の多くのμではこの表示がなかったが、今秋のモデルから改良された点だ。

photo ガイドモードでは、複数のプレビューを比較しながら機能を選択できる
photo CIPA準拠のバッテリー寿命は約150〜160枚。記録メディアはxDカード

 レンズは光学3倍ズームで、CCDには1/1.72型の1200万画素を採用。光学式の手ブレ補正には非対応で、撮影時または再生時の後処理による電子式手ブレ補正機能を備える。感度は最低ISO64から最高6400まで。ISO3200と6400は画素混合による高感度のため、記録画素数は3メガ相当になる。

 画質はISO64や100では非常に精細で、A3プリントにも堪えるクオリティだ。ISO200を超えるあたりから暗部のざらつきが目立ちはじめ、ISO800以上ではノイズ低減処理によって解像感が損なわれる。画質を優先なら、なるべく感度を高めずに撮るようにしたい。

 μ1200のいちばんのライバルは、同じく今秋に登場した生活防水μのスタンダード機「μ830」といえる。μ830は光学5倍ズーム&800万画素CCDを採用し、CCDシフト式の手ブレ補正機構を備える。両機のボディサイズやデザインは似ているが、CCDのサイズと画素数、最高感度、液晶サイズ、スマイルショットなどの付加機能に違いがある。μ1200はμの最上位機なのに、手ブレ補正やズーム倍率で下位機に負けているのは残念だ。

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