ITmedia NEWS >

象も原寸大? パナソニックが世界最大150型PDPを披露2008 International CES(1/2 ページ)

» 2008年01月08日 12時35分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 「プラズマの開発プログラムと最新のブレークスルーを紹介したいと思います」

 2008 International CES初日となる1月7日(米国時間)、松下電器産業AVCネットワークス社の坂本俊弘社長がキーノートスピーチを行った。世界最大の家電ショー開幕に華を添えたのは、同じく世界最大の150インチPDPをはじめとする3つのプロトタイプだ。

photophoto 発光効率を従来の倍に高めたというプラズマパネルと厚さ2.5センチの超薄型PDP

 まず登場したのは、発光効率を従来の倍に高めたというプラズマパネル。同じ輝度の場合、「発光効率が倍になれば、消費電力は半分でいい」(坂本氏)。次に出てきたのは厚さ2.5センチの超薄型PDP。サイズは50V型で、側面を見せるように1本脚のスタンドが回転すると来場者から歓声が沸いた。

photophoto 背面もキレイな超薄型PDP

 しかし、基調講演の会場が最も盛り上がったのは「もう1つ、大きな驚きを提供します」と坂本氏が切り出した3つめのプロトタイプだろう。「われわれは103V型(2006年9月に発売したTH-103PZ600)を3000台売りました。しかし、ここで新たな選択肢を提供します。150型です」(坂本氏)。

photo ステージの袖から巨大なプラズマテレビが登場

 単純に150型といってもピンとこないかもしれないが、テレビの幅は11フィート(約3.35メートル)もあり、象を原寸大に近い形で表示できる。「大きな象も、そこにいるかのように映し出すことができる。大相撲を観戦すれば凄いリアリティ。われわれはこれを、ライフスクリーンと呼んでいます」。

 パネル解像度は4098×2160ピクセルの4K2K解像度で、基本的にはデジタルシネマ向けのディスプレイという位置づけだ。しかし坂本氏は「裕福な家庭にも入ると思う」として民生用として販売する意向も示した。なお、出荷時期については「新しい工場が完成し次第、提供したい」としており、兵庫県尼崎市に建設中の第5工場が稼働する2009年春が目標になるとみられる。

photophoto 展示会場のパナソニックブースでも150型は大人気(左)。超薄型では“壁掛け”のほか“天吊り”設置なども提案していた(右)
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.