インタビュー
» 2008年01月21日 12時20分 UPDATE

2008 International CES:“プラズマカンパニー”からの脱却を目指す北米パナソニック (1/3)

プラズマテレビの売り上げに翳りが見え、他社のネガティブキャンペーンにも悩まされた昨年の北米パナソニック。しかし今年のCESでは、“家族団らん”をテーマに新しいビジョンを見せ、市場でも高く評価されている。コンスーマエレクトロニクス社の北島嗣郎社長に今後の戦略を聞いた。

[本田雅一,ITmedia]

 昨年の今頃、つまり1年前の「2007 International CES」が開催された頃、北米のパナソニックには悲壮感とは言わないまでも、やや焦りにも似た雰囲気が感じられた。それまで右肩上がりだったプラズマテレビの売り上げにも翳りが見られ、販売店では他社ヘルパーによる「プラズマは封入されたガスが抜ける」「少し固定映像を出しただけで焼き付く(実際には僅かな電荷が残ることによる残像でスグに消える)」などだ。加えて特売セールに松下製プラズマテレビが使われたことで、消費者が不安を感じたこともマイナス要素の1つだった(→関連記事)。

 しかし今年はと言えば、昨年から続く「VIZIO」をはじめとする仮想製造業者による価格攻勢などに晒されながらも、もっとも輝いた展示を「International CES」で行ったのが松下電器産業だった。もちろん、AVCネットワークス社の坂本俊弘社長が基調講演を担当する年だけに、しっかりと未来を見せようと、会社全体がバックアップしたことも大きな要因だったかもしれない。

 大型・高品質のディスプレイを中心に、各種ライフスタイルに影響を及ぼす製品群を有機的につなぐことで、リビングルームに家族が集まり、楽しむ風景を取り戻そうという提案は、北米において特に高く評価された。

 さて、そのパナソニック・ノースアメリカ、パナソニック・コンスーマエレクトロニクス社では、北島嗣郎氏が新社長に任命され、新しい体制で運営されている。昨年まで話を伺っていた河野氏は新たに中国の担当へと異動した。

 その北島氏に、今年の北米におけるパナソニックの活動について話をきいた。

photo パナソニック・ノースアメリカ、パナソニック・コンスーマエレクトロニクス社の北島嗣郎社長

 今年の同社の展示の中で、もっとも注目を浴びたのが、ネットワークサービスと家電を結びつけたVIERAの新しい機能「VIERA CAST」である。「YouTube」と「Picasa Web Album」に対応し、それぞれのネットワークサービスをWebブラウザを介さず、テレビのユーザーインタフェースから直接利用できる(→関連記事)。

photo 「VIERA CAST」では、YouTubeの動画やGoogleが提供するオンラインアルバム「Picasa Web Album」の画像をテレビで直接視聴できる

 前者はよく知られた動画サービス。後者はGoogleが無償配布しているデジタル写真管理ソフトと連動したWebアルバムサービスで、VIERAのほかに無線LAN内蔵「LUMIX」にも、直接画像をアップロードする機能が実装される。

 「デジタル家電をさらに使いやすいものにするため、インターネットサービスを利用するという構想は以前からありました。しかし、自社でサービスを立ち上げて、自社製品だけを結びつけても面白くありません」(北島氏)。

 「世の中ですでにスタンダードになっているサービスがあれば、それに対応した方が利便性が高いですし、何よりインターネットならではのダイナミズムの中に家電製品を置くことができます。そうしたダイナミックなサービスには、これまではPCからしか参加できなかった。家電が直接、それらのサービスとつながることで、それらのサービスの幅を広げようというのが今回の企画でした」(北島氏)。

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