20ISの基本的な操作系は10と同じ。背面には円形の十字キーがあってその周りに大きなボタンが3つある。撮影・動画・再生の切り替えはメカニカルキーだ。機種によってここがモードダイヤルだったり、再生ボタンが別途用意されているなどIXY全体での統一は取れてないのが気になるが、20ISは10のそれを踏襲したということだ。
FUNCボタンを押すと撮影時によく使うメニューが出てきて、撮影モード切り替え、露出補正、ホワイトバランス、マイカラーモードなどをセットできる。
ストロボのスローシンクロオン・オフや赤目軽減のオン・オフがメニューの中にあってとっさの変更がしにくかったが、今回は発光モード切替時にMENUキーを押すことでその場でストロボ詳細設定ができるなど、細かい改善もある。
またイージーダイレクトボタンには任意の機能を割り当てられる。上級者は露出補正を割り当てるといいだろうし、人物をよく撮る人は顔セレクト機能を割り当てるといいだろう。
液晶モニターは2.5インチ。視野角が広くて反射が抑えられているため、斜めからでもよく見える。ハイアングルやローアングル撮影時に便利だ。これはよい。
もしかしたら近い将来、このクラスのデジカメから「半押し」という概念が消えるかもしれない。例えば、以前三洋電機「DSC-E6」のようにシャッターボタンにタッチセンサーを仕込んで指が触れたとたんAFが動作し始め、シャッターボタン自体は全押しのみにするとか、あるいはそれすらなくすとか。でもカメラの動作が速く賢くなることで、すべてカメラ任せでOKとなれば、当然向かうべき道だろう。
そんなことを考えさせられるデジカメであった。もっとも今の段階ではその辺が中途半端ではあるけれども。
あと、細かいことだけど、製品には32MバイトのSDメモリーカードが付いてくる。いまどき「お試し」みたいな低容量SDメモリーカードを付属させるくらいなら、その分内蔵メモリを搭載していざというとき使えるようにしてもらった方がうれしいんじゃないかと思うのだが、どうだろう。
カメラとしては、丸みのあるデザインが手に優しいし、薄型軽量モデルに待望の光学式手ブレ補正が付いたということで、安心して使える定番コンパクトといっていい。絵的にも安心して使える。広角が欲しい人はちょっと大きいけど、910ISを、それより大きさ・軽さが重要な人は20ISという感じで考えたらいいだろう。
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