コンテンツはストリーミング配信なので、利用前に無線LANへ接続しておく必要がある。接続手順は簡単で、スタートボタンを押すと表れるメインメニューから「無線LAN設定」を選択し、「ネットワーク登録/編集」から任意のSSIDを検索するか手動で設定すればいい。このあたりの流れはT401と同様だ。
本製品ではより無線LANを利用しやすくするためバッファローの無線LAN設定システム「AOSS」に対応したほか、「BBモバイルポイント」「HOTSPOT」「Mzone」の各公衆無線LANサービスの設定がプリセットされている。各サービスに加入済みならばID/パスワードを入力するだけで公衆無線LANに接続できる。
なお、本製品では接続開始から3カ月間、BBモバイルポイントが無料で利用できる初期設定が施されており、全国のマクドナルドやコーヒーショップへ持ち込むだけでGyaO for gigabeatによる動画視聴やポッドキャストダウンロードが体験できる(BBモバイルポイント無料体験サービスは5月7日までの期間限定)。
試しにBBモバイルポイントが導入されているマクドナルドへ持ち込んでみたが、接続はスムーズに行われ、動画の再生にもまったくストレスは感じなかった。2.4インチという画面サイズにビットレート384kbpsの映像が映し出されているためか、画像の粗さは感じられず、コマ落ちもみられなかった。外出先のポータブルプレーヤーで楽しむ映像としては十分なクオリティに思える。なお、PC向けのGyaOでは冒頭などにCMが入るが、GyaO for gigabeatではそうしたCMは入らない。
タイトルにはサムネイルも用意されているのだが、ジャンル/タイトルの取得を逐一、配信サーバへ接続して行う仕様となってため「どのようなタイトルが用意されているか」を網羅的には把握しにくい。シンプルなテキストのみの番組一覧があってもいいだろう。新着番組はサイトで公開されているので、外出前にチェックするのもいいだろう。
そのほかのポッドキャストダウンロードやメディアプレーヤーとしての機能はT401と完全に同一なので、T401のレビューを参照して頂きたい。再生できるファイル形式は、楽曲ファイルがWMA/WMA 9 Lossless/MP3/WAV(PCM)、動画ファイルがWMV、静止画ファイルがJPEG。Windows DRM10に対応しているため、Napsterの定額制配信サービスも利用できる。
ポータブルプレーヤーとしては既存モデルを踏襲したそつのない作り。音楽ライブラリーをWMPで構築している、あるいはNapster対応プレーヤーを探しているというユーザーならば、スタンダードなプレーヤーとして活用できるだろう。確かに2.4インチという液晶サイズも魅力ではあるが、動画視聴をメインとするならば「gigabeat V81」などより大型の液晶を備えたVシリーズの方が適している。
本製品は搭載する無線LANでポッドキャストのダウンロードに加え、新たにGyaOの視聴に対応したのが最大のトピックだ。確かにPCレスでの動画視聴は楽しいのだが、「GyaO for gigabeat」そのものが現在のところ「2008年8月7日まで」という期間限定となっているのは大きな問題。
公式サイトには「第1弾」という文字もあることから、何らかのカタチでの継続も期待させるが、同社は「現段階での継続は未定」としている。本製品でのGyaO視聴に魅力を感じ購入したとしても、半年足らずでサービス自体が終了ではがっかりだ。運営資金の問題ならば、放送の冒頭や末尾にCMを入れるなどの解決策もあるはず。なんとかサービスを継続してもらいたいと思う。
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