多機能化が進む電子辞書とはいえ、基本は辞書。利用したい辞書があらかじめ決まっているならば、その辞書を収録した製品を選択しよう。
各社からリリースされている製品をカタログなどで眺めてみると、「総合」と銘打たれたジャンルの存在に気が付くはず。これらは国語辞書、英和辞書、和英辞書、百科事典、外国語旅行会話集などをバランス良く収録しており、「まずは1台」というニーズに応えてくれる。ただ、一口に国語辞典を収録といっても、カシオとセイコーインスツルの製品の大半は「大辞泉」、シャープとキヤノン製品は大半が「大辞林」、「広辞苑」はカシオとシャープ製品の一部といった傾向もある。使い慣れた辞書を電子辞書でも、という考えがあるならば、「総合」タイプを選ぶ際にも収録コンテンツ一覧に注意を払うべきだ。
また、電子辞書も辞書である以上、各社から語学学習に注力したモデルも多く展開されている。外国語へのフォローが手厚いのはカシオとセイコーインスツルで、ドイツ語モデル「XD-GP7150」(カシオ)「SR-V5010」(セイコーインスツル)、やフランス語モデル「XD-GP7250」(カシオ)「SR-V5020」(セイコーインスツル)、イタリア語モデル「XD-SP7400」(カシオ)「SR-E6000IT」(セイコーインスツル)、スペイン語モデル「XD-SP7500」(カシオ)「SR-E6000ES」(セイコーインスツル)、韓国語モデル「XD-SP7600」(カシオ)「SR-E6000KR」(セイコーインスツル)を用意している。これらの言語学習に利用したいならば、選択肢は上記のモデルにほぼ限られることになる。
主に利用したい外国語辞書が英語あるいは中国語の場合、選択肢はさらに広がる。利用者が多いため、各社が英語強化/中国語強化のモデルを多く用意しているからだ。カシオ「XD-GP9700」はオックスフォード新英英辞典やランダムハウス英和大辞典、リーダーズ英和辞典、ジーニアス英和大辞典など英語系だけで16のコンテンツを収録、翻訳や英語研究といった専門的な利用にも耐える。
中国語についてはキヤノン「V903」が充実している。中日大辞典や日中辞典、中日辞典、現代漢語詞典、オックスフォード英中/中英辞典をはじめとした15の中国語コンテンツを収録するほか、北京語のみならず上海語/広東語/台湾語までもフォローする点にも注目できる。
コンテンツという面では一般的な国語辞典や英和/和英辞典に加え、専門辞書を備えたモデルも存在する。セイコーインスツル「SR-G8000」がエンジニア向け、カシオ「XD-GP5900MED」「XD-SP5500MED」が医療関係者向けの専門辞書/コンテンツを収録している。「専門用語を素早く調べたい」という要望に応える機種として、関係業務に従事する人にとってはオンリーワンの選択肢となりうる製品だ。
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