「より簡単に使える」ことを追求した製品が次々登場する一方、より撮影の幅を広げるような機能を搭載したカメラも登場している。パナソニック「DMC-FX35」は35ミリ換算で25ミリからという広角レンズを搭載、これによって室内でもより広い範囲が撮影でき、迫力のある風景撮影もできるようになった。
これまでも23ミリや24ミリからという広角に強いレンズを搭載したカメラは存在しているし、最近は28ミリからのレンズ搭載が一般化しているとはいえ、人気のLUMIX FXシリーズがより広角に強いレンズを搭載してきたのは特筆すべきポイントだろう。さすがに25ミリが一般化するとは思えないが、28ミリでは撮れない写真が撮れる点は面白い。
逆に近づけないような遠い被写体も大きく撮れる望遠レンズを搭載した製品もある。持ち運びも便利なサイズの製品では、パナソニック「DMC-TZ5」とソニー「DSC-H10」が光学10倍ズームを搭載している。いずれも光学10倍だが、DMC-TZ5が28〜280ミリ、DSC-H10が38〜380ミリ(いずれも35ミリ換算)と、焦点距離が違うところは選択のポイントになりそうだ。
少し大柄でも良ければ、デジタル一眼レフカメラ的なボディにハイスペックなレンズを搭載したモデルもある。富士フイルム「FinePix S100FS」とオリンパス「CAMEDIA SP-570UZ」は、それぞれ光学14.3倍/光学20倍という高倍率ズームレンズを搭載。ワイド端もS100FSは28ミリ、SP-570UZにいたっては26ミリという広角で、これ1台で幅広いシーンに対応する。同様の撮影範囲をデジタル一眼レフで実現することに比べれば、驚異的なコンパクトさも実現している。
長らくデジカメの弱点といわれてきたのがダイナミックレンジだ。デジカメでダイナミックレンジとは一般的に「真っ白から真っ黒までの間の撮影できる範囲」を指すが、これが狭いと指摘されてきた。ダイナミックレンジが狭いことで明暗差の表現が上手に行えず、明るい空が白飛びしてしまったり、影が真っ黒につぶれてしまったりということが問題視されてきた。
最近はこれに対しても改善が進んできており、各社が技術を競っているところだが、富士フイルムは「ダイナミックレンジ従来比4倍」をうたう「FinePix F100fd」を用意している。ボディは大柄になってしまうが「FinePix S100FS」にもこの技術は搭載されており、広角から望遠まで対応できるS100FS、広角レンズ搭載でコンパクトなF100fdと2つの製品から選択することができる。
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