撮像素子は有効10.2メガピクセルのAPS-CサイズCCD。ISO感度は100〜1600で、さらに約1段の増感が可能となっている。D40Xより約1段分、最高感度が上がった。
AFはD40系と同じ3点測距。AFでの利用が前提となるエントリー向けモデルとしてはちょっと残念だ。D40系と同様、内部にレンズ駆動用モーターを持たないため、AFが利用可能なのはレンズ内にAF駆動用モーターを内蔵するAF-Sレンズ(あるいはAF-Iレンズ)や、それに準拠するサードパーティのレンズとなる。
画像処理エンジンはD300と同等の新画像処理エンジン「EXPEED」にグレードアップした。だが基本的な絵作りの傾向はD40系と同じで、明るめ・鮮やかめに見栄えよく写る傾向がある。
D40系に比べて大きく変わったのは2点。
ひとつはホワイトバランスのカスタマイズがより細かくなったこと。蛍光灯の種類は増えたし、設定したホワイトバランスに対して微調整が可能になった。
例えば同じ白熱灯設定に対してこのように微調整ができる。
もうひとつは「アクティブD-ライティング」機能がついたこと。暗部を持ち上げてやる「Dライティング」機能は従来「再生モード」についていた機能だが、2008年は各社とも撮影時にダイナミックレンジが広くなったように見せる技術を搭載してきており、ニコンもそれにならった格好だ。
具体的には「アクティブD-ライティング」をオンにすると、そのときの状況に応じて(常にそうなるわけではなく、構図によっては変化がないこともある)、ちょっとアンダー目に撮って(これで白飛びを抑える)、その後ハイライト部を維持したまま暗部を持ち上げる処理を施すようだ。
分かりやすい例をひとつ紹介する。
オフだと青空が白飛びしているが(黒っぽい建物が逆光なのでどうしてもそうなる)、オンだと青空を残しつつ黒っぽい建物も暗くツブれてないのが分かる。
紹介した例とは逆に、順光状態で被写体と背景のコントラスト差があまりない構図では差は出ない。不要な構図では余計な処理はしないのだ。
よって常時オンにしてもよいわけだが、オンにするとその分だけ画像処理が加わるため、撮影してから確認画像が表示されるまでちょっと時間がかかる。オフだと1秒でさっと画像が表示されるが、オンだと4秒ほどかかるので、毎回撮影画像を確認するクセがある人には撮影テンポが落ちると感じられるだろう。
この機能は専用のキーが割り当てられており、ファインダーをのぞいたままボタン+ダイヤルでオンオフできるので、必要に応じて切り替えるのがいい。
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