高さ、奥行きともに約15センチというディメンションは、確かに(一体化サラウンドシステムとしては)結構な存在感をともなう大きさ。壁掛けというよりも、ラック設置が前提となる。どうしても壁掛けにしたいというのであれば、YSP-4000の方をお勧めする。
壁掛けには向かないものの、ラック置きであればそれほど前に出っ張ることもなく、必要以上に存在感をアピールすることもない。またボディカラーはブラックとシルバーの2色が用意されているので、色合いを合わせさえれば(ヤマハはテレビをラインアップしていないので全て他メーカーとなるが)テレビとのデザイン的なマッチングも悪くはないはず。少なくとも今回使用したソニーBRAVIAとの組み合わせでも、違和感は感じなかった。
そればかりか、サイドのクリアブラック仕上げ、フロント部のパンチングメッシュなど、「高級スピーカー」を置いているかのような雰囲気、ちょっとだけ存在感をアピールする上質な作りに、かえって好感をおぼえたくらいだ。
設置に関しては、11.5キログラムという重量も横80センチという寸法も、充分ひとりで設置できる範囲。配線もHDMIと光ケーブルのみで済むため、とまどうこともなく数分で完了した。
YSP-3000では、自動音場調整機能の設定も簡単。付属マイクをソファーなどの試聴場所に置いて前面に用意されているコネクタにマイクを差し込むと、オートセットアップモードに移行。あとはリモコンの決定ボタンを押して、急いで部屋から出るだけなのでなにも迷うことはない。ほかの製品に対して一手間増えることは確かだが、それほどおっくうに思うことはなかった。設定完了後には細かい数値の変更も行えるため、AVに詳しい人は好みのセッティングを作り上げることもできる。このあたりは一体化サラウンドシステムというよりも、まるで本格AVアンプのようだ。
本体側に用意されるボタンは、電源のオン/オフとボリューム、入力切替の3つのみ。サラウンドフィールドの変更は、リモコンで行うようになっている。リモコンはテレビやDVDなども操作可能となるマルチコントロールタイプではあるが、サラウンドモードが数字キーに1つずつ配置されているため、とても使いやすかった。
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