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エダマメ無限地獄へようこそ(1/2 ページ)

» 2008年04月03日 14時04分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 枝豆には不思議な魅力がある。「とりあえず」で注文したはずなのに、つまみ始めると止まらなくなり、気がつくとお皿の上は空になった“さや”ばかり。それでも豆が残ってないかと探し続け、見つけるとすごく得をした気分になる。逆に、最後にとっておいた1つが空だったりするとかなりむなしい。

photo 枝豆(参考写真)

 バンダイが4月26日に発売する「∞エダマメ」(むげんえだまめ)は、居酒屋の幸せなひとときを、いつでもどこでも再現できるキーチェーン玩具だ。親指と人差し指でつまむとチュルッと豆が飛び出す“あの感触”を忠実に再現。出てきた豆はさやに内蔵されたゴムの反発で元の場所に戻るため、いつまでも豆を出し続けることができる。空のさやをつまんだ悲しさとはもうサヨナラだ。

 しかも何を思ったか、中央の豆には筆書きっぽいタッチで“顔”が描かれている。豆に顔があるというシュールな展開に、初めて見た人は思わず笑うか、脱力するかのどちらかだろう。企画・開発を担当したバンダイ プレイトイ事業部の高橋晋平氏に枝豆の魅力と∞エダマメの秘密を聞いた。

photophoto 企画・開発を担当したバンダイ プレイトイ事業部の高橋晋平氏と「∞エダマメ」の試作品。4月26日発売で、価格は630円

――なぜ、プチプチの次が枝豆になったのでしょうか

 「∞プチプチ」に始まった「∞にできるシリーズ」は、人が“つい、やりたくなるもの”を見つけ、その欲求をとことん満たしてあげるというのがコンセプトです。しかし第2弾に見合う素材がなかなか見つからないので、関係のあるメーカーからアイデアを募集したところ、ウィズさん(WiZ)から“枝豆”の提案をいただきました。ですから、今回は2社で共同開発した製品となります。

photophoto 出てきたのは「悲しみマメ」

――食べ物を再現するのは難しかったのでは?

 開発にあたっては、枝豆を食べて食べて食べて研究しました。今までにこんなに枝豆に触れたことはありません。

 その成果をもとに、∞エダマメでは本物に近い感触を追求しました。豆はABS、さやにPVC(ポリ塩化ビニール)を用い、柔らかさを調整しています。また本物の枝豆とカラーサンプルを直接比較して色を決定し、質感重視でさやは艶消しにしています。製品版ではさらに、潤滑剤を用いて豆が飛び出したときの“チュルッ”感を出す予定です。

photo さやの中に白っぽく見えているのがゴム。これがマメを引き戻す

 耐久性にも自信があります。何万回という単位で実際に豆を出す試験を行いました。

――大変でしたね

 工場の方々がやってくれたので……。

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