小型ボディの魅力を堪能できるオリンパス「E-420」「E-520」
中級機を越える魅力を備えたエントリー機、キヤノン「EOS Kiss X2」「EOS Kiss F」
値ごろ感か快適AFライブビューか、魅力それぞれなソニー「α200」「α350」
独自機能が魅力を高める1台――ニコン「D60」、ペンタックス「K200D」、パナソニック「LUMIX DMC-L10」
デジタル一眼レフの低価格化が進み、写真好きの人はもちろん、今やごく一般のユーザーにまで広く普及しつつある。すでにコンパクトデジカメを持っている人が、さらにデジタル一眼レフを購入し、用途や撮影シーンに応じて使い分けているケースも多いだろう。
両者にはそれぞれ長所と短所があるが、ここではまずデジタル一眼レフとコンパクトデジカメの仕組みの違いを確認しよう。デジタル一眼レフの「レフ」とは、レフレックス(反射)の略。レンズを通った光がカメラ内部のミラーやプリズムに反射し、実際に撮影できる像と同じ像を光学ファインダーを通して見られるカメラを「一眼レフ」という。そして、シャッターボタンを押すとミラーが開いて光路が変化し、同時にシャッターが開き、光が撮像素子(CCDやCOMS)に到達して画像が記録される。
一方のコンパクトデジカメには、内部にミラーやプリズムはなく、レンズからの光がそのまま撮像素子に当たる。撮像素子によって光が電気信号に変換され、液晶モニターを通して被写体を見られる。コンパクトデジカメにも光学ファインダーを搭載した機種はあるが、一眼レフのファインダーとは違って簡易的なもので、見える範囲と写る像のズレ(パララックス)が大きい。
デジタル一眼レフがコンパクトデジカメに勝るメリットとしては、撮像素子のサイズが大きく画質に優れることや、高感度による画質劣化が少ないこと、AFやレリーズタイムラグなどの操作レスポンスが速いこと、オートからマニュアルまでの機能が豊富なこと、レンズ交換ができることなどが挙げられる。逆に劣る点は、ボディが大きくて重く携帯性が悪いことや、液晶モニターを見ながら撮るライブビュー撮影の使い勝手が十分ではないことなどだ。
メモやスナップなどを気軽に撮るならコンパクトデジカメが有利だが、さらに画質にこだわったり、撮影のテンポスピードを重視したり、多機能を駆使したいならデジタル一眼レフを選ぶのがいい。
数あるデジタル一眼レフから何を選ぶかは、撮影の目的や用途、好み、スキルなどによって当然異なるし、選択のチェックポイントも人それぞれだろう。ここでは「機能」と「操作性」そして「画質」の3点を考えてみる。
まずは機能について。現在発売中のデジタル一眼レフは、最も低価格のローエンド機であっても、全製品がフルオートとフルマニュアルの両方に対応し、押すだけの手軽な撮影から、絞りやシャッター速度をユーザー設定する凝った撮影まで幅広くこなせる。露出補正やホワイトバランス、感度、フォーカスモード、連写などの基本設定についても、その性能や操作方法に違いはあるものの、機種選びの決め手となるような差とはいえない。製品のクラスや価格帯が同じであれば、カメラとしての基本性能はだいたい同じといっていい。
違いがあるのは、基本機能よりむしろ付加機能の面だ。例えば最近の製品では、撮影の失敗をできるだけ防ぐ機能として「手ブレ補正」と「ゴミ取り(ダストリダクション)機能」、「ライブビュー」、「ダイナミックレンジ拡大」の4機能がトレンドといえる。いずれも、その機能がなければ絶対に困るとか、それがないと何かが撮れないわけではないが、あればあったで便利なことは間違いない。そして、製品によって差が出る部分でもある。
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