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独自機能が魅力を高める1台――ニコン「D60」、ペンタックス「K200D」、パナソニック「LUMIX DMC-L10」特集 初めて買うデジタル一眼レフ(5)(1/3 ページ)

» 2008年06月30日 00時05分 公開
[永山昌克,ITmedia]

心地よいシャッター感覚で撮れるニコン「D60」

 ニコン「D60」は、昨年発売された「D40x」の後継機。本体重量は500グラムを切る軽さで、横幅は126ミリとかなり小ぶりだ。横幅の割にはグリップ部分が大きく、キットに付属する標準ズームがやや太めであるため、全体に丸っこく、ずんぐりした印象を受けるが、ホールド性と携帯性のバランスは取れている。

photo ニコン「D60」。本体重量は約495グラム

 液晶は2.5型23万画素で、ファインダーは視野率95%倍率0.8倍のミラー式を搭載。どちらも見やすさは良好な部類だ。AFフレームが3点しかないことに少々もの足りなさを覚えるが、AFは静か、かつスピーディに作動する。レリーズ時のショックや作動音が比較的小さいことにも好印象を受ける。

 手ブレ補正は、レンズキットに付属する標準ズームなど、レンズ側の補正で対応する。ゴミ対策としては、ゴミが生じにくい部品の採用や帯電防止設計に加えて、電源オン/オフの際にローパスフィルターに振動を与えるイメージセンサークリーニング機能を搭載する。さらに、撮影時にボディ内部で生じる空気の流れを制御し、ゴミを付きにくくするエアフローコントロールシステムも備える。

photophoto レンズマウントはニコンFマウントで、実撮影画角はレンズ表記の焦点距離の約1.5倍に相当(写真=左)、ファインダー下部にはアイサンサーを備え、顔を近づけると液晶表示が消灯する(写真=右)

 ダイナミックレンジを広げる仕掛けとしては「アクティブD-ライティング」機能を装備する。撮る瞬間に画像に応じた補正が自動的に行われ、暗部の黒ツブレや明部の白トビをそれぞれ軽減できる。撮った後でカメラ内で、暗部を明るく補正することも可能だ。また、フィルター効果によって、点光源に光のスジを加えたり、特定の色を強調できるなどカメラ内レタッチ機能が充実していることも特徴だ。

photophoto 側面にフラッシュボタンやFnボタンを備える(写真=左)、レンズキットには標準ズーム「AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR」が付属(写真=右)

 各種機能の操作性は、同社の中級以上製品とは異なり、ダイレクトなアクセス性よりも、見た目のシンプルさ重視といえる。ISO感度やホワイトバランス、測光、AFモードなどは背面の撮影設定変更ボタンを押し、液晶表示を見ながらの各値を切り替える。そのほか、役割りを変更できるFnボタンや、必要な項目のみを表示できるマイメニュー機能もある。ヘルプボタンを押すことで設定やモードの意味をテキスト解説するヘルプ機能は、ビギナーにはありがたいだろう。

photophotophoto モードダイヤルでは12モードを選択可能。シャッターボタンのそばにはアクティブD-ライティングボタンを装備(写真=左)、記録メディアはSD/SDHCカードに対応する(写真=中)、イメージセンサークリーニング機能では、3種類の周波数でローパスフィルターに振動を与える(写真=右)

 撮像素子はAPS-Cフィルムサイズの有効1020万画素CCDで、感度はISO100〜1600に対応する。初期設定の画質は、彩度とコントラストを強調した見栄え重視の傾向。仕上がり設定によって、画質の傾向を変更できる。

photo D60で撮影。絞り優先AEモード、絞りF8、シャッター速度1/320秒、感度ISO100、ホワイトバランス晴天
photo D60で撮影。マニュアル露出モード、絞りF11、シャッター速度30秒、感度ISO100、ホワイトバランス電球
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