i.LINKを利用したダビングでも「ダビング10」は有効だ。今回確認したのは、機能の都合上「RD-S601」から「RD-S502」へのダビングだが、基本的にはHDD内コピーと同じと思えばよい。コピー元のコピー可能回数は1つ減算されるが、コピー先はコピーワンス扱いとなるので、そこからさらにDVDメディアへのムーブが行える。またこの仕組みなので、コピー先が「ダビング10」対応機器でなくてもデメリットはない。
HDD内コピーと異なるのは、ダビングを中断するとコピー元では録画番組全体でコピー可能回数が減算され、コピー先には中断した部分までが残ること。なおコピー元がムーブのみになっている場合には、従来通りダビングが中断された部分までが削除される。これは途中までコピーした録画番組をコピー元から削除することができないため、動作としては仕方ない部分だろう。
今回は「ダビング10」開始を受け、RD-S502をダビング10対応のRDシリーズの代表としてチェックしてみた。ユーザーインタフェースに大きな変化はなく、録画番組一覧にコピー可能回数を表示していないのも別に画面レイアウトの問題ではなく、必然性を感じなかったからなのだろうと思う。少なくとも使い勝手という点で、何かが複雑になったわけではない。
RD-S502、おそらく「ダビング10」対応のRDシリーズ全体にいえることになると思うが、充実した編集機能を持つRDシリーズと「ダビング10」のマッチングは良い。とにかく録画番組をHDD内コピーして、コピー先を編集したりダビングする分にはコピー元にまったく影響を与えない。例えば、録画番組の複数の特定部分をDVDにダビングしておきたいといった場合に、自動チャプターをコピー元に残しつつ、コピー先で自由にチャプター編集が行える。またムーブであれば、ムーブしなかった部分は残せるというメリットも活用できる。
録画番組はCMカットもなにもせず、ただDVDメディアに残しておきたいという人には、RD-S502のような強力な編集、ダビング機能はさほどメリットにはならないかもしれない。しかし「ダビング10時代」になって再びRDシリーズの存在意義が大きくなったことは間違いなさそうだ。こうなってくると次世代DVDドライブが搭載されていないことがまた残念に思えるのだが……。
なお、RD-S502のそのほかの機能については、後日詳細なレビュー記事を掲載する予定なので、楽しみにしてほしい。
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