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豊富な機能を備えた高級コンパクトデジカメ――リコー「GX200」レビュー(3/5 ページ)

» 2008年07月25日 10時00分 公開
[小山安博,ITmedia]

アクセサリーの拡張性も強化

 GX100から引き続き、着脱式の電子式ビューファインダー(EVF)同梱版も用意される。90度上方向にチルトする構造も変更はない。EVFなので電子式水準器も確認できる。

photophoto EVFを装着したところ。90度までチルトさせることで、ファインダーを上からのぞき込んで撮影するだけでなく、この状態でカメラを真上に向けるとEVFを正面からのぞく形になって撮影しやすくなる

 液晶画面は直射日光が当たるとどうしても見にくくなるが、EVFならそれも関係がない。90度上方にチルトするため、低い位置でのマクロ撮影やウエストレベルでの撮影など、液晶画面では確認の難しかった撮影が簡単に行える。

 個人的にはファインダーを使った撮影にそれほどこだわりがあるわけではないが、チルトする構造はなかなか便利。特にGX200は縦横1:1のスクエアフォーマットでの記録ができるが、これをEVFで撮影するとちょっと楽しい。

 さらに別売オプションとして、広角端で19ミリの超広角を実現するワイドコンバージョンレンズ「DW-6」、望遠端で135ミリの焦点距離をカバーするテレコンバージョンレンズ「TC-1」を用意。特にテレコンは今回新たに用意されたオプションで、ちょっと心もとない望遠側の撮影を強化してくれる。

 しかもテレコンを付けた状態でマクロモードにすると、最短約5センチまで近寄って撮影できる。これは便利だ。

 ワイコン、テレコンともに、利用するには別売のアダプターを利用することになる。このアダプターにはフードもついているほか、フィルターを装着することもできるようになる。

photophoto オプションのテレコン(写真=左)とワイコン(写真=右)装着時。アダプターも介するため、装着するとかなりの迫力。携帯性はスポイルされるが、撮影の幅は格段に広がる

 あと便利だったオプションが自動開閉式のレンズキャップ「LC-1」。三角形の板を組み合わせたキャップで、電源を入れるとキャップが花開くように開いてレンズが飛び出し、電源を切るとレンズが収納されてキャップも自動的に閉じる、というもの。レンズバリアを内蔵しないGX200では、いちいちキャップを外して、取り付けて、という手間があるが、その手間を解消してくれる。使ってみると想像以上に便利だ。

photophoto 個人的には一番のお気に入りだったオプションであるレンズキャップ「LC-1」。こういうギミックは楽しいし便利

 GX200は、豊富な機能を備えた高級コンパクトデジカメだ。インタフェースを含めてちょっとクセがあるので誰にでもお勧めできるというシロモノではないが、高級コンパクトデジカメとして充実したマニュアル撮影機能をサポートしており、ひと味違った撮影を楽しみたい、一眼レフのサブカメラとして使いたいといったカメラ好きにはお勧めできる。コンパクトデジカメの主流はフルオート撮影を前提としたカメラだが、GX200はそれとは一線を画すカメラだ。

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