ITmedia NEWS >

ソニー「BDZ-T50」vs.パナソニック「DMR-BR500」、お手ごろBDレコーダー直接対決(前編)(2/4 ページ)

» 2008年08月21日 12時21分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

上位モデルとの違い――パナソニック

photo パナソニック「DMR-BR500」。シングルチューナーながら人気を集めていたBDZ-T50にぶつけてきた製品

 パナソニックのBDレコーダーは、VHSを搭載した3 in 1を除けば4機種。DMR-BR500はエントリーモデルではあるが、今年3月に発売された最も新しいモデルでもある。サイズはダブルチューナーの上位モデルと共通で、高さ59ミリとかなり薄型だ。

 先行した上位モデルに対して、ユーザーインタフェースを中心に改良が施され、使い勝手という点で改善が進んでいる点も多い。上位モデルから安易にチューナーを1セット省いた製品ではないことが分かる。

 上位モデルと比較した場合、HDD容量が異なる以外にi.LINK端子(DV入力、MPEG2-TS入出力対応)、音楽録音・再生機能が省略されている。細かい点ではLAN端子も省略され、リモートによる録画予約は不可能だ。ビデオカメラとの連携は8センチ光学メディアとSDメモリーカード経由となり、この点ではBDZ-T50よりも柔軟といえる。同社のレコーダーはもともと付加価値がそれほど多くない、個性的な派生モデルを持たないということもあり、上位モデルと比べてもそれほど機能的に見劣りはしない。

photo 背面にはAV入力×2、AV出力×1、D端子+音声、HDMI、光出力と過不足内入出力端子を装備。スリムなボディーだがレイアウトに無理はない。ファンが1つという点(BDZ-T50は2つ)も貢献している

ポリシーが大きく反映された基本UI――ソニー

 ユーザーインタフェースは、ソニー製品ではおなじみとなった「XMB」(クロスメディアバー)が基本になる。主に左右で機能、上下で項目を選択するスタイルで、動作が俊敏かつ軽快であることが最大の特徴だ。キーリピートが比較的早く反応するのでキーを押しっぱなしにすると高速にフォーカスが移動するが、キーを離した時の反応も早く、「ちょっと行き過ぎても戻ればいいや」という感覚で使える。

movie方向キーと決定キーだけで多くの操作が行えるクロスメディアバーを採用。方向ボタンを押しっぱなしにすると非常に高速に動作する。操作に対する反応も非常に良い。写真クリックで動画再生(MPEG-1、1.8Mバイト)

 画面デザインはハイビジョンテレビを強く意識した情報量ではないが、見た目上の違和感もさほどない。総じて一覧性などは高くないが、動作の軽快さでカバーするタイプだ。テレビの解像度に左右されないという点ではセンスの良い画面デザインともいえ、クロスメディアバーとともにソニーらしさが光る部分。

 ただし、分かりやすさという点では微妙な部分もある。例えば録画番組一覧と同列にダビングメニューが存在するあたりは、他社製品から移行した人には違和感を与えそうだ。

 もっともリモコンには「番組表」「予約する」「見る」という電子番組表、予約録画機能、録画番組一覧をダイレクトに呼び出すボタンも備えており、テレビを予約録画して再生するといった基本操作に限れば、それほどクロスメディアバーの作法に慣れていなくても一通りの操作は行える。リモコンは細身で、片手でも操作しやすい。中央部分に画面を見ながら行う操作、下部に再生系を集約するなど、使い勝手を配慮した配置になっている。

photophoto リモコンはスリムなのも特徴的。ボタンもそれほど詰め込まれている感じはない(左)。利用頻度の高い機能をダイレクトに呼び出すボタンも装備。使用頻度の高そうなボタンは中央から少し下の位置にかけて集中配置されているため、片手の親指でほとんどの操作が行える(右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.