インタビュー
» 2008年08月29日 12時22分 UPDATE

超高速SDHCカード、「最速」その理由 (1/2)

30MB/sという転送速度を持つSDHCカードを発売するサンディスク。なぜそこまでどん欲に速度を求めるのか。

[ITmedia]

 サンディスクが発表した、“市場最速”のSDHCメモリーカード「Extreme III 30MB/s エディション SDHCカード」。30MB/sという転送速度を持ち、デジタル一眼レフカメラ ニコン「D90」と組み合わせた場合、JPEG/Large(1枚約6Mバイト)の画像を毎秒4.5コマ、最大約39コマまで連続で撮影することが可能となる。

 しかし、メモリーカードをデジカメやPCで利用する際にはホストコントローラの能力によっても速度が左右されてしまうため、新製品のパフォーマンスを最大限に活用できるデジタルカメラは現在のところ、D90しか存在していない。対応機器が少ない中でも、なぜ同社がそこまで速度を重視するのか、メモリ単価の下落が進む中でメモリカードの価値はどのように変わっていくのか。同社マーケティングディレクターのスーザン・パーク氏に話を聞いた。

photo サンディスク マーケティングディレクターのスーザン・パーク氏

速度は「常に不十分」

――コンパクトに際しては飽和したという意見もありますが、デジカメの市場自体はまだまだ成長しています。この状況下で、サンディスクとしてはどのようなポジションを目指そうとしているのでしょう。

パーク氏: カメラ付き携帯電話が普及し始めた時、デジカメの市場は縮小するかと不安視されましたがそのような傾向は見られず、コンシューマ向けデジカメの市場は大きくなり続けています。

 IDCの調査結果ですが、デジタル一眼レフはその価格低下とライブビューに代表される使いやすさの向上で2007年に40%とコンパクトタイプに比べて倍近い伸びを示しました。この傾向は続くと見ています。

 画素数の多いデジタル一眼レフが普及すれば撮影されるファイルのサイズも大きくなりますから、そうした状況でのメモリカードの重要性は増しています。デジタル一眼レフと同様の伸びをメモリカードにも期待しています。

――新製品は30MB/sという速度を持ちますが、そのパフォーマンスを発揮できるカメラは現在のところ「D90」のみです。

パーク氏: ニコンも含め、私たちは多くのカメラメーカーと話をしていますが、カメラについてのロードマップについてコメントできません(笑)。ですが、あらゆるサポートをカメラメーカーに提供しています。新製品はあれだけのパフォーマンスを持ちながら、SDHC規格との互換性が完全に保たれているのは強調しておきたいポイントです。

photo 「Extreme III 30MB/s エディション SDHCカード」とニコン「D90」

 書き込み速度の向上によって対応カメラにおいては連写性能が向上し、シャッター間隔を短くできました。それにより、撮りたい瞬間を逃す可能性が低くなったのは大きなメリットと考えています。大きなサイズの画像でもそのパフォーマンスは低下しません。それに、対応リーダー/ライター(ImageMate)が必要になりますが、PCへ大容量のデータを転送する際も快適に作業できます。

――30MB/sという速度ですが、これはSD(SDHC)における限界に近づいているという見解があります。CFカードにおけるCFA 4.1 UDMA Modeのように、サンディスクから新しいSDメモリーカード規格や動作モードを提唱する可能性はあるのでしょうか。

パーク氏: SDメモリーカードに関する規格を定めるSDA(SDアソシエーション)には、私たちを含めて多くの企業が参加しています。SDAはスペックを定め、各メーカーはそれに準拠するという流れになっていますので、サンディスクから新しい規格に言及することできません。ただ、パフォーマンスを高める努力は続けていきたいと思っています。

――さらに速度を追求すると言うことですが、30MB/sという速度を実現しながらも、このパフォーマンスでも十分ではないということですか?

パーク氏: 2001年に発表したCFカード(Ultra)は2.8MB/sの速度を持っており、当時は何ら問題にはなりませんでした。ですが、歴史を振り返れば「常に不十分である」というのが回答になるかと思います(2007年発表のCFカード「Extreme Ducati Edition」では45MB/sを達成している)。そのために私たちは多くのカメラメーカーと協業しているのですし、これからもそうしていきたいと思っています。

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