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Adobe RGBカバー率100%の18.4型ワイドノート――「VAIO type A」2008年PC秋冬モデル(2/2 ページ)

» 2008年09月09日 15時30分 公開
[ITmedia]
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フォトエディション「VGN-AW70B/Q」

VGN-AW70B/Qの天板は光沢ブラック

 フォトエディションのVGN-AW70B/Qは、RGB 3チップLEDバックライト搭載のノングレア液晶ディスプレイを採用し、Adobe RGBカバー率100%を達成しているのが特徴だ。液晶パネルの下部には、54セットのLED(R-G-G-B構成)を並べている。広色域と高輝度を両立するための工夫として、GのLEDの選別を厳しく行ない、かつ2つに増やしたという。パネルに内蔵されたマイコンで白色点がずれないようにしたり、LEDの環境変化や経年劣化による輝度/白色点の変化を防ぐ自動補正機能も備えている。

 ディスプレイにはICCプロファイルが適用され、カラーマネジメント対応アプリケーションを使用する際、Adobe RGBとsRGBの画像をほぼ正しい色域で再現できるとしている(カラーキャリブレーション機能のオプションは用意されていない)。また、用途に応じて色設定のパターンを変更できる「色モード」設定機能(いわゆる画質モード)を搭載し、標準、プリント、テレビ、DVD/BD、x.v.Color、色補正オフのモードが選択可能だ。プリントモードに設定すると、5000Kの色温度とディスプレイのICCプロファイルが適用される。色モードを表示するコンテンツによって自動で切り替える機能も持つ。色温度は、5000K(D50)、6500K(D65)、9300Kの3段階に設定できる。

 10キー付きのキーボードはキーピッチが約19ミリ、キーストロークが約2ミリだ。パームレストには、ソニーのデジタル一眼レフカメラ「α」シリーズに使用されている素材「エラストマー」を採用している。ボディ全体にαと同じシボを入れ、経年劣化でエラストマー素材がはがれにくいように溶着した。

RGB LEDバックライトで広色域を確保した液晶ディスプレイ(写真=左)。10キー付きのキーボードとタッチセンサー式のAVコントロールボタンを装備(写真=右)

 アプリケーションはRAW現像・画像管理ソフト「Photoshop Lightroom 2」とフォトレタッチソフト「Photoshop Elements 6」を搭載。αシリーズ(α350、α700)で撮影したRAWデータをLightroomで現像する場合、カメラ本体での画作りに近い結果が得られる画質調整パラメータ「αプリセット」を備える。また、エプソン製の顔料インクジェットプリンタを使う場合にPhotoshopとプリンタドライバのカラーマネジメント設定を簡略化できる「EPSON Print Plug-in for Photoshop」も付加される。BD/DVDオーサリングソフトの「Click to Disc Editor」のBD-J作成機能を使えば、写真データをBlu-ray Discに撮影日ごとに自動的に分けて保存し、BD再生環境でスライドショー再生を行なうといった活用も可能だ。

 そのほか、デジカメからの画像取り込み用にUDMA対応の高速CFカードスロットを内蔵。オプションとして折り畳み式の専用遮光フード「VGP-DHA1」(予想実売価格1万3000円前後)、大型のキャリングケース「VGP-MBA10」(予想実売価格2万円前後)、本体カラーに合わせたBluetoothマウス(予想実売価格7000円前後)が用意される。

オプションで専用の遮光フードやキャリングバッグを用意している(写真=左)。遮光フードのVGP-DHA1は折り畳んで収納できる(写真=中央)。キャリングケースのVGP-MBA10はノートPC本体と遮光フードをまとめて収納できる(写真=右)

ビデオエディション「VGN-AW50DB/H」

VGN-AW50DB/Hの天板はつや消しのシルバー

 ビデオエディションのVGN-AW50DB/Hは、RGB 3チップLEDバックライトを搭載していないものの、u'v'色度図でNTSC比104%、x.v.Color対応の広色域液晶ディスプレイを採用。アスペクト比16:9のフルHDパネルを用いたことで、ハイビジョン映像コンテンツとの親和性を高めている。色モード設定機能は、標準、テレビ、DVD/BD、x.v.Color、色補正オフを用意する一方、色温度の選択機能は備えていない。

 アプリケーションは動画編集用の「Premiere Elements 4」をはじめ、ソニー製ビデオカメラ「ハンディカム」で撮影したHDV/AVCHD形式の動画をPremiere上で軽快に扱うためのプロキシ編集やスマートレンダリング機能を備えたプラグイン「VAIO Edit Components」、マルチトラック音楽編集用の「DigiOnSound5 for VAIO(HDV対応版)」などを搭載する。

 フォトエディションとは異なり、テレビ録画機能も装備。2基の地上デジタルテレビチューナーとテレビ視聴・録画・管理ソフト「Giga Pocket Digital」を備えている。Giga Pocket Digitalのバージョンは1.1で、強化された自動録画機能やBD-R書き出し機能などを持つバージョン1.2が後日配布される予定だ。VAIO type Rに見られる「VAIO AVCトランスコーダー」は採用されていない。

液晶ディスプレイはサイズや解像度は同じだが、フォトエディションが搭載するRGB LEDバックライトを採用していない(写真=左)。パームレストのカラーや素材もフォトエディションとは異なる(写真=右)

フォトエディション(写真=左)とビデオエディション(写真=右)で同じ画像データを表示した例。どちらも色域が広いが、フォトエディションは緑から青にかけての色域がさらに広い。液晶ディスプレイの詳細なスペックはいずれも非公開で、入手した機材はどちらもTN方式のパネルだった

直販モデルはSSDとHDDのハイブリッド構成+RAID 0に対応

 なお、直販のVAIOオーナーメードモデルでは、フォトエディションで500GバイトHDDと128GバイトSSD(64Gバイト×2)を組み合わせつつ、RAID 0構成を選択できる。また、Core 2 Duo T9600(2.8GHz)のCPU、最大1TバイトのHDD(500Gバイト×2)、テレビチューナーの有無、Vistaのエディションなどを指定可能だ。

VAIO type A店頭モデルの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD OS 実売
VAIO type A VGN-AW70B/Q(フォトエディション) 2スピンドル フルモデルチェンジ Core 2 Duo T9400(2.53GHz) 2048MB 500GB Home Premium(SP1) 32万円前後
VGN-AW50DB/H(ビデオエディション) 2スピンドル フルモデルチェンジ Core 2 Duo T9400(2.53GHz) 2048MB 500GB Home Premium(SP1) 30万円前後
VAIO type A店頭モデルの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV機能 重量
VAIO type A VGN-AW70B/Q(フォトエディション) 18.4型ワイド 1920×1200 Intel PM45 BD-R/RE対応Blu-ray Disc GeForce 9600M GT 約3.95キロ
VGN-AW50DB/H(ビデオエディション) 18.4型ワイド 1920×1200 Intel PM45 BD-R/RE対応Blu-ray Disc GeForce 9600M GT 地デジ×2 約3.9キロ

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