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“壁を走る”不思議な感覚、タカラトミー「エアロスパイダー」橘十徳の「いいトシして玩具三昧」第8回(2/2 ページ)

» 2008年11月04日 12時01分 公開
[橘十徳,ITmedia]
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ファンの吸引力で壁走りを実現

 エアロスパイダー本体を見ると、上部になにやらファンの絵が描いてあり、その内部には吸引ファンが内蔵されている。いったいどのような仕組みで壁を垂直に走るのか興味シンシンだったが、実はファンを回すことで吸引力を発生させ、それで壁に張り付く仕組みになっている。本体の裏側には、空気が逃げないように車体の両側にエアスカートが搭載されている。

photophoto 車体の裏面(左)。後部の充電端子と走行モード切替スイッチ(右)

 また、ふつうのクルマのタイヤに相当する部分はダミータイヤになっていて、外側から見えにくい場所に本当のタイヤがある。このタイヤは位置が前後にずれて2輪が配置されており、戦車のように左右の回転差によって方向をコントロールしている。

 走行させるには、まずコントローラの電源をオンにして、エアロスパイダーのスイッチを入れる。このスイッチには「GROUND(地上走行)」と「WALL(壁走行)」の2種類があり、「WALL」にするとファンが回り出す。小さなファンなので覚悟はしていたが、やはり音は大きい。けっこうウルサイので、夜中に遊ぶときは気をつけよう。できればもう少し静かにしてほしかったが、クルマとファンのサイズを考えれば仕方ないのかもしれない。なお、「GROUND」にするとファンは止まるが、この場合はふつうのR/Cカーのように地上走行しかできなくなる。

テーブル裏も走行可

 ファンを回したまま恐る恐る壁に車体を近づけると、ぴたりと壁に張り付く。初めて試したときはけっこう驚いた。少々振動を与えても、落ちる気配はまったく感じられないほど安定していたからだ。コントローラは左スティックが前進/後進で、前進や後進をしたまま右スティックを左右に倒せば方向が変えられる。なお、まっすぐに走らない場合は、コントーラのトリムスイッチを使って微調整を行えるようになっている。全体的な質感はあまり高くないが、基本機能はしっかりしていると思う。

photo 壁に張り付いた状態

 壁を走らせてみたが、これは予想以上に楽しい。左右のタイヤの回転差で方向を決めるのでスピンも可能だ。ふつうのR/Cカーと同じようにスティックを大きく倒せば速く移動し、小さく倒せばゆっくり移動するようになっており、速すぎず遅すぎず絶妙な速度で走らせることで、快適にクルマを操作できる。

 なお、説明書には天井で走らせることを禁じているが、テーブルの裏などを走らせるのは認めているようで、パッケージにテーブル裏を走る写真が載っていた。垂直な壁に飽きたら今度は逆さに走らせたりと、いろいろな遊び方が考えられるだろう。慣れてきたら、壁に模造紙でも貼ってコースを描き、そこでレースをやったりしても面白いかもしれない。とにかく今までにない新感覚の赤外線コントロールカーということで、この手の無線操縦グッズが好きな方にはオススメだ(→「エアロスパイダー」の垂直ヒルクライムを動画で堪能する)。

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