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アートなフォーサーズ――オリンパスからミドルクラスデジ一眼「E-30」(1/2 ページ)

» 2008年11月05日 14時00分 公開
[ITmedia]

 オリンパスイメージングは11月5日、フォーサーズ規格に準拠したデジタル一眼レフカメラ「E-30」を12月20日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、ボディのみの実売想定価格は15万円前後。「ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5 II」をセットしたレンズキットの実売想定価格は20万円前後。

photo 「E-30」。レンズは同時発表の「ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5 II」

 新製品は9月に投入が表明された(→オリンパス、11点測距AFのE-システム中級機を投入)、同社製品ラインアップ中では「E-520」「E-3」の中間に位置する中級機。既存製品にない特徴として、“作風”をプラスする「アートフィルター」機能を搭載した。

 このアートフィルターは、「ポップアート」「ファンタジックフォーカス」「デイドリーム」「ライトトーン」「モノクローム」「トイフォト」の6種類が用意され、フレーミングした被写体をそれぞれのイメージに映し出す。画一的な処理ではなく、撮影(被写体)ごとに画像分析が行われ、イメージ沿った仕上がりになるよう、色彩やシェーディング、ぼかしなどのパラメータが変更される。それぞれはライブビューによって、撮影前に効果を確認することが可能だ。

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 ダウンロードなどによるフィルターの入れ替えなどは予定されておらず、効果に強弱をつけることもできない。また、フィルターON/OFFの2枚撮りもできないが、RAW+JPEGの撮影を行えば、JPEGのみをフィルター有効として保存することはできる。なお、アートフィルターの適用は撮影時のみ可能。

 撮像素子は「ハイスピードLive MOSセンサー」で、画像処理エンジンには新開発の「TruePicIII+」を組み合わせる。1230万画素のハイスピードLive MOSセンサーはオンチップマイクロレンズの最適化と埋め込み型フォトダイオードにより、E-3(1000万画素)よりも高画素ながら、匹敵する低ノイズを実現した。4:3のほか、6:6/3:2/5:4/7:6/6:5/7:5/3:4の9種類からアスペクト比を選択できる。

 ライブビューは「E-520」「E-420」と同じく、ミラー動作なしでAFが行えるコントラストAF「AFライブビュー」を搭載しており、快適なライブビュー撮影が行える。手ブレ補正機能はボディ内蔵型で、最大5EVステップの補正効果を実現する。

 ボディ内に水準器表示を搭載しており、水平/垂直の傾きを検出し、背面液晶/上部コントロールパネル/ファインダーに表示が可能。背面液晶はバリアングルタイプの2.7型で、ファインダーの視野率は約98%となっている。なお、E-3が備える防じん防滴機能は備えない。

 AFは「E-3」と同様の11点全点クロス式AFセンサー。縦横それぞれ2ラインのツインクロスセンサー(測距点は合計44)で、クロス式を採用することで、縦横いずれの被写体パターンも性格に検出する。11点すべてのAFポイントで独立した微調整も可能だ。このAFセンサーに専用AFエンジンを組み合わせることで、測距スピードと補足・追従性能を高めており、E-3と同等のAFスピードを達成したという。

 多重露光撮影機能も搭載。ライブビュー/ファインダーいずれの撮影時でも利用できるほか、ライブビュー撮影時には撮影済みRAWデータへ画像を重ねて撮影していくこともできる。これはRAWデータのみに限られるが、カードへ記録済みの撮影データを本体内で重ね合わせること可能だ。

photophoto 背面液晶は2.7型のバリアングル液晶

 そのほか、白トビ/黒ツブレを抑える「シャドー・アジャストメント・テクノロジー」や、最大8人までの顔を認識してAF/AEを自動調整する「フェイス&バックコントロール」、露出/ホワイトバランスを撮影前に確認できる「パーフェクトショットプレビュー」、25種類のシーンモードなど

 レンズキットに同梱される「ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5 II」は、既存製品「ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5」のハイスピードイメージャAF対応版。新たに円形絞りを搭載することで、やわらかなボケ味も加味された。単体販売も行われ、価格は8万3000円。

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