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独自の進化を果たした東芝「RD-X8」(後編)BD/DVDレコーダー特集(6/7 ページ)

» 2008年11月11日 13時27分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

実用性も高いくっきり高精細技術「XDE」

 次世代DVD戦争終結後の同社の1つの回答とも受け取れるのが「XDE」だ。「eXtended Detail Enhancement」の略称で、アップスケーラーが通常スムースに拡大することを重視しているのに対し、「XDE」では画素判定型三次元IP変換、高精細アップスケーリング、三次元DNR、適用型エッジエンハンスメントといった複合的な処理によりSD映像を高精細に表示する。

 なお単体DVDプレーヤーに搭載された「XDE」は3つの動作モードを持っているが、本機に搭載されたのは解像感を引き上げる「シャープ」のみ。リモコンにはカバー内に専用ボタンが準備され、ワンタッチでオン/オフが可能になっている。

photophotophoto 石畳の上を2つの傘が移動するシーンの一部。左からTSE 2.2MbpsでのXDE ON、XDE OFF、TSE 5.8Mbpsの順。TSE 2.2MbpsのXDE ONは傘の骨などを比較するとSD解像度であることは分かってしまうが、石畳の質感の表現力はかなりのものでバランスとしてはTSE5.6Mbpsすら上回る。傘のエッジも非常にキレイに処理されシャープになっている。TSE 2.2Mbps同士のXDE ON/OFFを比較するとベールを1枚はいだような印象すら受ける
photophotophoto TSモードでもエッジに乱れが出ているシーンの一部。左からTSE 2.2MbpsでのXDE ON、XDE OFF、TSE 5.8Mbpsの順。TSE 2.2MbpsのXDE ONでは文字周りのノイズが増え、XDEのネガティブな部分も出ている。それでもTSE 2.2Mbps同士だとやはりXDE ONでは1枚ベールをはいだような印象で、くっきりとした絵作りになっている
photophotophoto 風景の中を電車が横切るシーンの一部。左からTSE 2.2MbpsでのXDE ON、XDE OFF、TSE 5.8Mbpsの順。TSE 2.2MbpsのXDE ONでは電車の部分がエッジのみが強調されていかにも作ったような絵作りになっており、窓枠の部分などSD解像度となって失われた情報まではさすがに再現できないことが分かる。ただし、手前の草の部分はかなりそれっぽく表現されている。TSE 2.2Mbps同士でのXDE ON/OFFでの変化もかなり大きい

 XDEをONにするとかなりくっきりした絵作りとなり、その効果はかなり大きい。ノイズっぽくなるシーンもあるがトレードオフとしては悪くなさそうだ。エッジのはっきりしたアニメなどでは効果はさらに顕著であり、アプコンで放送されている(アプコンの質の悪い)番組ではTS録画のXDE OFFとTSE 2.2Mbps録画のXDE ONではパッと見では見分けができない事もあった。まぁここまで言うとちょっと言いすぎかなという気もするが、TSEでのSD解像度録画と同様、プラスαの機能として結構魅力を感じたのも事実だ。

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