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AV機器としてのコダワリに満ちたBDレコーダー、パイオニア「BDR-WD900」BD/DVDレコーダー特集(3/6 ページ)

» 2008年11月21日 12時23分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 レスポンスに関しては“俊敏”とまではいえないものの、反応は良く操作していてストレスを感じることは少ない。スクロールはさほど高速ではないが、ほとんどの一覧でリモコンの「前」「次」でページ単位でのスクロールが行えるため、十分にカバーできる。今時は当然の機能になったが録画番組ごとのレジューム再生もサポートしているし、CM飛ばしに便利な「CMスキップ」(30秒送り)、「CMバック」(10秒戻し)も搭載している。スロー再生がボタンの長押し操作になっているのは分かりにくい部分かもしれない。

 操作体系に関しては、サブメニューを多用せず、4色のカラーボタンを積極的に利用するタイプ。場面ごとに機能が入れ替わるが、常に画面下部にガイドが表示されるから、機能の割り当てを覚える必要まではない。むしろ気になったのはリモコンのボタン配置で、階層をたどらなくても機能を終了できる「終了」ボタンが最下段にあったり、意外と多用しそうなジャンル別録画番組一覧へのショートカットがほかのボタンに埋もれたような位置にあり、操作に慣れてくるとまどろっこしく感じることがあった。もう少しボタン配置を見直し、再生系のボタンを大きめにしてくれるとうれしい気がする。

 録画番組一覧はフォルダという考え方はないが、最大6つにグループ分けが可能で録画予約時に指定することもできる。電子番組表の情報をもとにジャンル別の一覧も可能で、こちらの方が自動フォルダ分けに近い感覚で使えるし、リモコンからも1ボタンで呼び出せる。HD解像度表示であれば一覧性も非常に高いので大きな不満を感じることは少なそうだ。

photophoto ジャンル別一覧は手間なしで利用できるのがメリット。電子番組表の情報がもとなのでかなり的確だ(左)。グループ分けはフォルダ代わりにも利用できる(右)

「裏録」でシンプルな使い勝手の2番組同時録画

 録画機能は、他社のダブルチューナー機と同様、デジタル+デジタル、アナログ+デジタルの組み合わせでの2番組同時録画が可能だ。ただし、デジタル放送のTS録画専用となる2つ目の録画ユニットでの録画は予約録画専用の「裏録」と位置づけ、シングルチューナー機に近い使い勝手を実現している。

 もちろん、この仕様にはメリットもデメリットもある。メリットはダブルチューナー機という意識をほとんど必要としない点だ。チューナーを切り替える概念もないため、操作性はシングルチューナー機とほとんど同じ。「裏録」固有の機能を意図して利用しない限り、異なる点は録画予約時に録画時間に重複があると「裏録」の選択肢が可能となる点くらいだろう。毎週録画する番組などは最初から「裏録」で予約しておけば単発での録画予約との2番組録画を両立させやすい点もメリットといえる。

photophoto 電子番組表で決定ボタンを押すと、画面が切り替わることもなく単発の録画予約が完了する(左)。録画予約が重複している場合には画面が切り替わりその場で「裏録」の選択が可能になる(右)
photophoto 電子番組表で録画予約済の番組を選択すると録画予約の詳細な設定が可能。毎週、毎日予約などへの変更はカラーボタンで1発で変更できるようになっている
photo メニュー操作から「裏録予約(〜)」を選択すると、電子番組表から1発操作で「裏録」での予約ができる。2つの録画ユニットを明示的に使い分けるという意味では結構便利

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