HDDの残容量がなくなると、古い番組から自動的に消去される。このためHDDの中には常に新しい番組がたくさん入っている状態で、それまで知らなかった番組に出会えるチャンスが増えることだろう。お気に入りの(残しておきたい)番組を見つけたら、サブメニューを呼び出してプロテクトをかけておけば自動消去の対象から外される。
一方の「おまかせニュース」は、放送局と時間帯を指定しておくと最大6時間ぶんのニュースを自動録画する機能だ。こちらも新しいニュースの録画が始まると最も古いニュースを上書きする仕組みで、ユーザーはいつでも最新のニュースをチェックできる。
「お好み録画は録画予約の手間を省き、おまかせニュースは自動的にタイムシフトしてくれるもの。どちらも“HDDならでは”の機能です。PZR900シリーズが1Tバイトという大容量のHDDを搭載したのも、お好み録画した番組をユーザーが“選べる”ことを重視したから。好きな時間に好きな番組を選んで楽しめます」(山口氏)。
こうした新機能を簡単に使うために考案されたユーザーインタフェースが「らくらくアイコン」だ。リモコンの「V」ボタン(ビエラメニューボタン)を押すと、画面下から“ぴょこっ”と6つのアイコンが出てくる。「お好み録画一覧」では新しい録画番組があると「新着」マークが表示され、選択したアイコンは動いてそれを知らせるといった具合に直感的に使えるインタフェースに仕上げた。
「PZR900シリーズは、単にテレビとHDDを組み合わせた製品ではありません。パナソニックは、これまでも“アクトビラ”や“テレ写”(テレビで写真を閲覧する)など、テレビ放送以外の楽しみ方を提案してきましたが、今回もコンセプトは同じ。テレビをもっと楽しめる機能を追加しました」(山口氏)。
もちろん光学ドライブを持たないための制約も存在する。例えば静止画および動画再生が可能なSDカードスロットを搭載しているが、そのデータをHDDに保存することはできない。またDIGAなどで実現されている楽曲データの保存も不可能だ。せっかくの大容量HDDがもったいない気もするが、その理由はいたって単純。「保存しても取り出す手段がないから」(同氏)。誤ってSDカード上のデータを消してしまったときに困るという。
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