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デジタルになって帰ってきたプリンタ一体型カメラ「xiao」を楽しむレビュー(3/3 ページ)

» 2008年12月08日 08時30分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 画像を最大64分割したり、複数写真をまとめて1枚に印刷する「シャッフル」、白黒やセピア、モザイクなどの処理を施す「エフェクト」、飾り罫を同時に印刷する「フレーム」、書き込みのできる余白を作る「フチ」などといった編集機能も備えている。フレーム使用時の画像位置やエフェクトの強弱など、細部の調整はできない簡易編集機能だが、撮った写真で遊ぶには十分。かなり楽しめる。なお、編集した画像は一度保存しないと印刷できないが、保存時には別ファイルとして保存されるため、オリジナル画像は残る。

photophotophoto エフェクトは印刷前に画面で確認できる

 プリンタのみを利用することもできる。SDカードスロットに他のデジカメで撮影したカードを差し込むと、そのまま認識される。ただ、解像度制限(VGA以上、最大2592×1944ピクセル)があり、この範囲を越えると印刷できない。携帯電話からの赤外線転送にも対応するし、ファイルサイズに関する制限はSDカード利用時と同様だが、対応機種は製品サイトを参照のこと。

 撮った写真がプリントされる――。文字にすれば簡単だし、フィルムカメラしかなかった時代はそれが当たり前だったが、デジカメが普及してからは撮影こそ身近になったが、紙に印刷する機会は相対的に減少してしまった気がする。xiaoはプリントするというかつては身近だった文化、楽しさを再発見させてくれるアイテムだ。

 それだけに、細かいところに目が行ってしまう。印刷時の発色は好みが分かれてしまうだろうし、用紙サイズの割には本体サイズは大きめであるように思える。20枚印刷すればバッテリー切れというのも残念だ。最近はコンパクトデジカメの価格低下が激しいだけに、同じくZink 方式を利用するポータブルプリンタ「PoGo」が実売1万6000円前後であることを考えると、3万4800円という価格設定ももう少しどうにかならなかったものかと感じてしまう。

photophoto 作例
photophoto

 それでも、「撮る」と「プリントして見る」を一体化したデジタル時代のアイテムとして、その着眼点はすばらしいと思う。結婚式二次会などのパーティや飲み会など、大勢が集まる場所で活躍してくれる“コミュニケーションツール”だ。

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