インタビュー
» 2009年01月06日 13時24分 UPDATE

2009 International CES:CESで新たな展開――パナソニックの「3Dシアター」戦略を聞く (1/3)

米ラスベガスで1月7日に開幕する「International CES 2009」では、複数の企業が3D映像技術を披露する。ソニーとパナソニックがその代表的な例。パナソニックの小塚雅之氏に、3D映像技術の発表内容について聞いた。

[本田雅一,ITmedia]

 米ラスベガスで1月7日に開幕する「International CES 2009」では、複数の企業が3D映像技術の展示を予定している。ソニーとパナソニックがその代表的な例だ。パナソニックは昨年秋のCEATEC JAPANでプラズマディスプレイを活用した3Dシアターを展示したが、今回はさらに一歩踏み込んだ発表を行うという(関連記事:パナソニックの“立体シアター”を見てきました)。

photo 昨年のCEATECで公開した家庭用3Dシアターシステム。BDプレーヤーとPDPを使用する

 展示会場では2つの3Dシアターを設け、それぞれに103インチの3Dプラズマテレビを配置。デモ映像そのものは現在のところCEATECと似たものになる予定だが、水面下ではいくつかの映画スタジオとの協業を進めており、最終的に新たなタイトルが追加される可能性もあるようだ。

 また、パナソニックが3D映像制作で協業している映画監督のジェームズ・キャメロンが、3Dシアターの中で来場者にメッセージを出す。このメッセージも3D映像で撮影されている。

 さらに米ハリウッドに3D映像のエンコードおよびオーサリングを行うPHL Advanced Authering Centerを設置し、映画スタジオと共同で3D映像コンテンツ制作のノウハウ構築と、そのノウハウの民生用機器へのフィードバックについて研究を進めるという。

 パナソニック本社理事で蓄積デバイス事業戦略室の室長を務める小塚雅之氏に、2009 International CESでの3D映像技術の展示意図・発表内容について話を聞いた。

――ハリウッドにはPHL(パナソニック・ハリウッド研究所)やBDAT(Blu-ray Disc Authoring Task-force)が従来からありましたが、PHL Advanced Authering CenterはBDATとは異なるものなのでしょうか?

photo PHLでタイトル製作を行った新機能

小塚氏 PHLは本社研究所の海外ブランチで、本来は事業体ではなく、純粋に研究開発を目的にしています。そうした中でBlu-ray Disc向けに高画質・高機能のコンテンツが素早く投入されるよう、3年の時限プロジェクトとしてPHL内に立ち上げたのがBDATでした。BDATは当初の目的を達成したこともあり、発展的解消をしてPHL Advanced Authering Centerへと衣替えすることになります。

――“PHL品質”として一部のマニアに圧倒的に支持されていたBDAT制作のコンテンツは、もう見ることができなくなるのでしょうか?

小塚氏 BDATは高画質化に寄与したことで業界から多数の賞をいただき、画質とインタラクティブ機能を発展させることができたと自負しています。PHL Advanced Authering Centerは、新たに3D技術を含むオーサリング技術の開発に軸足を移します。3D撮影技術のノウハウ共有などもありますが、例えばメニューやインタラクティブ機能も3D化するとなれば、オーサリングそのものも変化しなければなりません。

 そこで映画スタジオとの協業をさらに進めていくために、名称と目的を新たにして(PHL Advanced Authering Centerを)設置したわけです。映画監督のジェームズ・キャメロン氏とも協業し、新しい3D映像の可能性を映像制作の現場に近い位置から進めていくことになります。

 とはいえ、3Dのみの制作しか行わないわけではありません。映画スタジオとの協業の中には通常の2Dタイトルの高画質・高機能オーサリングもテーマとしては残っていますから、今後もPHL品質といわれるクオリティーを保ったタイトルはリリースされていくでしょう。

――キャメロン監督との協業は、具体的にどのような目的で行われるのでしょう?


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