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話題のSNS名刺「Poken」創業者が語る、「人になじむテクノロジー」(後編)mixiやGREEにも対応したい(3/3 ページ)

» 2009年03月23日 08時30分 公開
[林信行,ITmedia]
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「64件制限」はIEが原因

――もう1つ気になっているのが、現在のPokenでは、64人としか連絡先交換できないんですよね? これはどうしてですか?

ドトリオ氏: 実は、これはInternet Explorerの仕様による制限なんです。ほかのWebブラウザはURLに使う文字数に制限がありませんが、Internet ExplorerはURLは200文字まで、という制限があり、この制約で取り扱える情報が64件までなのです。

――ほかのWebブラウザを使えば、もっと扱えるということでしょうか?

ドトリオ氏: いいえ。現在はInternet Explorerにあわせる形で、64件までしか登録しないしようになっています。ただし、パソコン側に情報を移せば、次の64人と連絡先交換可能で、実はこの問題を解決するための、ファームウェアアップデートを現在、準備しています。

――もう1つ、Web側の仕様ですが、現在は、連絡先交換をした相手の仮想名刺が表示され、そこからさらにfacebookやLinkedInといった個別のSNSにログインし、そこからさらに友達申請をする、という仕様ですよね? Pokenをした相手とは、いきなり自動的に友達になる、といったことはできないんでしょうか?

ドトリオ氏: 実はPokenのβ版は、一時、そのような仕様で運用していました。

 Pokenすると、即、友達になるという仕様です。ただ、テスターの一部が、とりあえず連絡先は知りたいけれど、本当に各SNSで友達としてつながってプライベートな情報を共有したいとは限らない、という意見がでてきました。そこで、そこにはあえてワンステップを残すようにしています。

まずは欧州と日本でデビュー、次は米国

――現在、企業としてのPokenはどれくらいの規模なのですか?

ドトリオ氏: 現在、スイスに本社があり、社員は全14人です。ほとんどはソフトウェアとハードウェアのエンジニアで、ほかにプロダクトマネージャーとマーケティングの人間がいます。まだわずかな人数ですが、創業時はさらに少なく、たった2人でした。

――まずはヨーロッパで、デビューしたんですよね。

ドトリオ氏: そうです。約2カ月前にPokenを発表したわけですが、前の年は、ビジネス開発に奔走していました。

 発表してみると、オランダで大人気となり、毎日、数千個のペースで売れています。テレビでも「今年の流行語はPoken」ともてはやされました。


――オランダでウケた理由は、なんなんでしょうね。

ドトリオ氏: 文化的に新しい技術に寛容で、社交的な側面もあるからじゃないでしょうか。

――なるほど。その点は日本とも似ていますね。米国ではまだ発売していないのでしょうか?

ドトリオ氏: 既に一部の方は注目してくれていますが、公式デビューはまだです。4月に、私がサンフランシスコに引っ越すのを機に、本格的な展開をしかけようと思っています。

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