ITmedia NEWS >

最新薄型テレビにみる“節電”のテクニック新生活テレビ特集(2)(2/3 ページ)

» 2009年04月17日 17時34分 公開
[ITmedia]

ソニーの新提案は自動消画

 ソニー“BRAVIA”も「明るさセンサー」や「無操作電源オフ」といった省エネ機能は標準的に搭載している。さらに、春の新製品「V5シリーズ」では「人感センサー」と「省エネスイッチ」という新しい機能を加えた。

photophoto BRAVIA「V5シリーズ」の46V型「KDL-46V5」。画面の下にあるのが人感センサー(右)。検知できるのは、半径約3メートル、横アングル約80度、縦アングル約30度の範囲。あったま、いいのよ(篠原さん談)

 人感センサーについてはテレビCMで知った人も多いかもしれない。画面の下に備えた丸いセンサーでユーザーの“動き”による温度変化を検知し、テレビの前から人がいなくなったと判断した場合は、まず消画モードに移行して音だけを流す。このときの電力消費は通常の約半分だ。すぐに人が戻ってくると、自動的に画面をオン。前述の通り、いわゆる「消画モード」はシャープや三菱電機の製品も備えているが、こちらは自動化した消画モードといってもいいかもしれない。消画するまでの時間は、5分、30分、60分から選択できる。

 また人感センサーでは、席を外したまま(消画モードで)30分が経過すると、今度はスタンバイ状態に移行する(電源をオフ)。急な来客や電話で席を外し、そのまま話し込んでしまったり、テレビを見ながらソファで寝てしまったりといったことは誰にでも経験があるはず。戻ってきてから「しまった、テレビつけっぱなしだった」という失敗をテレビがフォローしてくれる。

photo 省エネスイッチ

 一方の省エネスイッチは、電源コードを抜かなくても消費電力を「ほぼ0ワット」にするというもの。テレビの場合、主電源を切ったとしても、コンセントにさした状態ではおよそ0.06ワットの電力を消費している。しかし、本体の側面に設けられたスイッチを切ると、それが0.0001ワット未満(=ほぼ0ワット)になるという。スイッチを切った状態ではリモコン操作も受け付けないため、利用シーンは限定されるが、家を空ける時間が長い人、あるいは節電のために寝る前に主電源を切る習慣のある家庭などには有用だろう。

 このほか、V5シリーズにはPCを接続した際に映像信号を30秒以上検出しないと電源をスタンバイ状態にする「PCパワーマネジメント」、テレビ視聴中に標準モードと比較してどれだけ節電できているかの目安を表示する「消費電力レベルバー」といった機能も搭載されている。

VIERAリンクで「こまめにオフ」

 節電のために、HDMIリンク機能を積極的に活用しているのがパナソニックだ。HDMIケーブルを介してテレビやレコーダー、ラックシアターなどが連携動作する「VIERAリンク」を用い、電源の状態をきめ細かく制御する。システムトータルの節電を目指した機能といえそうだ。

 例えばBDソフトを見た後で、リアルタイムのデジタル放送に切り替えたとき。映像を映すのはVIERAなので、テレビ内蔵のチューナーを使えばDIGAが動いている必要はない。このためVIERAリンクで接続していると、DIGAは自動的にスタンバイ状態に移行する(こまめにオフ)。またVIERAリンクのメニューから「音声をテレビから出す」を選択すると、ラックシアターの電源は自動的にオフになる。これも春の新製品から実装されたものだ(他社のリンク機能には以前から搭載しているものがあった)。

photophoto パナソニック「Z1シリーズ」の画面。VIERAリンクのメニューに「音声をテレビから出す」を追加。「ECOスタンバイ」や「こまめにオフ」もオンオフの設定が可能だ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.