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ソニー、BD“ヱヴァ新劇場版”を独自技術でなめらかに階調補完計画

» 2009年05月12日 15時31分 公開
[ITmedia]
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 ソニー系ポストプロダクションのソニーピーシーエル(ソニーPCL)は5月12日、映像用の階調補完技術“Super Bit Mapping for Video”(SBMV)を採用したBlu-ray Discのエンコード環境を構築し、同技術を利用したBD制作サービスを開始したと発表した。5月27日発売の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」が同技術を利用したパッケージソフト第1弾となる。

 通常のBDソフトでは、映像信号を8ビットで記録しているため、10ビットで制作されたオリジナルコンテンツはBDソフト用にエンコードする際に8ビットに変換する。このため、映像に広いグラデーション領域があるシーンなどでは、エンコード処理後の映像に階調の変化点が等高線のように見える“カラーバンディング”が発生することがある。

photo カラーバンディングの比較(c)カラー
photophoto 左がSBMVなし、右がSBMVあり。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.11」(c)カラー

 ソニーが開発したSBMVは、同社のBDレコーダーに搭載された映像処理チップ「CREAS」でも採用(→ソニー、“2011年画質”のBlu-rayレコーダー6機種を発表)。人間の視覚特性を利用した演算処理により、10ビットから8ビットへの変換処理においても滑らかなグラデーション表現を可能にするという。ソニーPCLでは、エンコード処理の前にSBMV処理を行うことで、オリジナルコンテンツのグラデーション感を保ちながらカラーバンディングを軽減することが可能になったとしている。

 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」は新作カットを加え、「EVANGELION:1.11 YOU ARE(NOT)ALONE」というタイトルでキングレコードから5月27日に発売される。収録時間は、本編101分および特典映像36分。価格は6090円。

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