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» 2009年06月15日 13時20分 UPDATE

3万円台で買える、「イチオシ」デジカメ(1):「デジカメらしさ」を味わえる8機種をチェックする (1/3)

低価格化の進むコンパクトデジカメだが、ある程度のクラスになると「安価なデジカメ」ではなく、「デジカメらしさ」を楽しめる製品が充実してくる。各社のイチオシデジカメをチェックした。

[ITmedia]

 もはやデジカメの所有率はひとり1台を越え、コンパクト&デジ一眼の2台持ちというひとも増えた。コンパクト&デジ一眼の2台持ちの人へ話を聞くと、「撮影するぞ」という時はデジ一眼、友人との食事やちょっとした外出の際には軽量なコンパクトと使い分けをする人が多いようだ

 最近のコンパクトデジカメは手ブレ補正や顔検出、オートマクロなどはもちろん、シーン認識機能を備えた製品も増え、「コンパクト」としての軽快さはそのままに、ますます高機能化を進めている。1〜2年前に比較すると目立った新機能の追加こそ少ないが、細部のブラッシュアップは着実に行われており、実際に撮影してみるとその進化に驚かされる。

 そこで今回は、3万円台で購入できる各社の人気モデルを用意、それぞれの特徴を比較した。用意したのは、パナソニック「LUMIX DMC-FX40」、ソニー「Cyber-Shot DSC-T900」、キヤノン「IXY DIGITAL 830IS」、富士フイルム「FinePix F200 EXR」、ニコン「COOLPIX S630」、カシオ計算機「HIGH SPEED EXILIM EX-FC100」、オリンパス「μ-9000」リコー「CX1」の8機種だ。

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 ちなみに「3万円台」は店頭での売れ筋から少々上のライン。ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンのデータによる人気上位10機種(集計期間は6月1日〜7日)を対象に平均販売価格を求めたところ、その金額は2万5614円だ(価格はITmedia Shoppingでの平均価格より、6月12日調べ)。あえて価格的にそこより上のクラスに位置する製品を取りあげたのには訳がある。

 コンパクトデジカメは差別化が難しくなっているジャンルだが、富士フイルム「FinePix F200 EXR」は人間の目を参考に開発したという撮像素子「スーパーCCDハニカムEXR」を搭載するほか、カシオ計算機の「HIGH SPEED EXILIM EX-FC100」はカードタイプながらもワンプッシュでの30枚連写と最大1000fpsの超高速動画撮影が可能。リコー「CX1」もコンパクトデジカメとしては少数派のCMOSを搭載するなど、実売3万円台というのは“デジタルカメラ”としての可能性を模索する意欲的な製品がそろうからだ。

撮像素子は平均化、チェックはまずレンズから

 では8製品の基本的な仕様を確認していこう。

メーカー 製品名 撮像素子 レンズ 背面液晶
リコー CX1 1/2.3型 有効929万画素 CMOS 光学7.1倍(28〜200ミリ) 3型(92万画素)
パナソニック LUMIX DMC-FX40 1/2.33型 有効1210万画素CCD 光学5倍(25〜125ミリ) 2.5型(23万画素)
ソニー Cyber-Shot DSC-T900 1/2.3型 有効1240万画素 CCD 光学4倍(35〜140ミリ) 3.5型(92万画素)
キヤノン IXY DIGITAL 830IS 1/2.3型 有効1210万画素CCD 光学5倍(37〜185ミリ) 3型(46万画素)
富士フイルム FinePix F200 EXR 1/1.6型 有効1200万画素 CCD 光学5倍(28〜140ミリ) 3型(約23万画素)
ニコン COOLPIX S630 1/2.33型 有効1270万画素 CCD 光学4倍(37〜260ミリ) 2.7型(約23万画素)
カシオ計算機 HIGH SPEED EXILIM EX-FC100 1/2.33型 有効910万画素 CMOS 光学5倍(37〜185ミリ) 2.7型(23万画素)
オリンパス μ-9000 1/2.33型 有効1200万画素 CCD 光学10倍(28〜280ミリ) 2.7型(23万画素)

 撮像素子に関してはCCDではなくCMOSを採用するリコー「CX1」とカシオ計算機「EX-FC100」を除き、ほぼ10メガ以上が標準化していることが見て取れる。

 どこまでの画素数が必要かという問題についてはさまざまな意見があるが、仮に12メガならば単純計算で4000×3000ピクセルの画像が撮影でき、今回の8機種中で最も画素数の少ないEX-FC100でも3456×2592ピクセルの画像が撮影できる。画素数のみに起因する違いは少なくなっているといっていいだろう(個人的には、そろそろ高画素化よりも1画素あたりの受光面積を面積を増やす方向に進歩して欲しいと感じているが)。

 使い勝手を論じる上で、撮像素子よりも大きなウエートを占めるのがレンズだ。カードタイプのコンパクトデジカメは3〜5倍ズームのレンズを搭載する機種が多く、今回の8製品中では、μ-9000の10倍ズームは飛び抜けている。コンパクトデジカメにそこまでの望遠は求めないというひとでも、広角側(ワイド端)の画角は確認しておいた方がいい。日常での使い勝手を重視するならば、室内など被写体との距離があまりない場合でもフレーミングの自由度が高い20ミリ台スタート製品の優先順位を上げておく方がいいだろう。

photophoto 1メートル以上の距離があるならば気にすることはないが(写真=左)、カフェで向かいの人を撮るといったシチュエーション(写真=右)では、広角に強い製品がありがたい

 基本的な仕様のなかで、個人的にチェックを忘れずにしてほしいのが背面液晶だ。最近では液晶が暗くて見にくいという製品は少なく、外光に応じて輝度を調節する製品も珍しくない。サイズも2.5〜3.5型まで大型化しており、撮影した画像のビューワーとしても十分な能力を多くの製品が備えている。

 ただ、画素数についてはまだ23万画素が標準的で、高精細な液晶を搭載した製品は少ない。自動撮影機能の進歩によってピンぼけ写真を撮ってしまうことは少なくなったが、それでも、意図しないところにピントが来た写真を撮っててしまうことはままある。PCに比べれば、画素数が低くサイズも小さい本体の液晶では、こうしたズレは確認しにくい。本体液晶の画素数が多ければ、撮影後の確認でピンぼけを見逃すことが少なくなるので、選択基準のひとつとして頭に入れておくといいだろう。

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