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第117回 初夏の花と雨の関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2009年06月26日 11時02分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 たいていの人はそうだと思うけれども、天気がよい晴れた日は写真を撮りたくなる。逆に雨が降ると出かけるのがおっくうになり、出かけるにしても写真を撮ろうという気にはあまりならないもの。

 雨の日は空もグレーだし、色もあまりはっきりしないし、何しろカメラが濡れちゃう(あまり濡らすと壊れちゃうこともあるし)。

 でも、雨の日は逆に狙い目でもある。晴れた日には撮れない写真が撮れるからだ。

晴れのバラと雨のバラ

photo

 雨の日にカメラを持っていくというのはちょっと勇気がいる。防水デジカメを持っているなら別だけど、たいていの人は持ってない。

 本格的に撮影に行くなら撮影用のポンチョもあるし、カメラ用のレインカバーもある。中級クラス以上のでデジタル一眼レフならほとんどが防滴構造になってるので、多少濡れても問題ない。

 でも小雨程度なら傘1本で済む。大きめの透明なビニール傘(最近は70センチの大きなビニール傘もあるし)がいい。

 色のついた傘だと、その色が被写体にかぶっちゃうこともあるし、暗い色だと日差しはなくても影になっちゃう。小さな傘だと、カメラが濡れやすい。

 雨の日は暗いし傘を差しながらだと両手でちゃんとホールドするのが難しいので、手ブレ補正は欠かせない。そうじゃなくても暗くてブレやすいので、連写するなど1枚1枚をたくさん撮っておくのがよい。

 ではバラである。

 まずは晴れた日から。

 日差しを浴びたバラは、露出に注意。特に真っ赤なバラだと、ちょっと露出オーバーになるだけで、赤い色がヘンに白飛びしちゃう。これはデジタルの宿命で、ちょっとアンダー気味で撮るといい。


 色鮮やかなバラだと晴れた日がいい。

 上から見てもいいけど、こんな風に下から青空をバックに撮ってみても華やかな写真が撮れる。


 でも淡い色のバラになるとちょっと難しい。日差しが強く当たると、陰影がくっきり出ちゃって、ほのかな感じがなかなか出ないのだ。

 こんな風に影が出る。これはこれで良さそうに見えるかもしれないが、日差しが当たらないよう日陰で撮ったものと比べると随分違ってくる。

影が出てしまったので(写真=左)、日陰で撮り直し(写真=右)

 直接日差しが当たらない方が陰影が強く出ず、そのかわり、ピンクのほのかさがきれいに出るのが分かるかと思う。

 日差しが当たってればいいというわけじゃないのだ。

 ではそこに雨を加えてみよう。

 暗いところをバックに雨の日の小さなバラ。陰影が柔らかい上に水滴がたくさんついて晴れや曇りの日では出せないテイストを醸し出してくれる。

 さらにぐっと寄ってみた。光の当たり方が柔らかい上に水滴がいい感じで花びらを飾ってくれる。

 注意すべきは暗い分、ブレやすいこと。シャッタースピードが落ちるので風が吹くとやばい。

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