ニコン「D3000」は、2006年末に投入された「D40」(レビュー)とともに同社デジタル一眼レフカメラのローエンドを支える製品として位置づけられている入門機だ。D40は“小さくて軽い入門機”としてロングセラーとなっているモデルだが、本製品は使い勝手をさらに改良し、始めてデジタル一眼レフを手にする人にも優しい1台となっている。
角の取れた丸みを帯びたボディデザインは同じく4ケタ番台製品である「D5000」(レビュー)に共通するが、最大の特徴はモードダイヤルに設けられた「GUIDE」の文字。選択することで「ガイドモード」となり、さまざまな設定や動作を画面の指示に従いながら進めることができる。
「撮る」であれば、選択後に「場面にあわせて撮る」「テクニックを使って撮る」「セルフタイマーやリモコンを使って撮る」と3つの選択肢が現れ、さらに「場面にあわせて撮る」を選択した後には、「遠くの被写体を撮る」「花や小物をアップで撮る」「子どもの寝顔を撮る」「夜景をバックに人物を撮る」などの具体的なシチュエーションが例示される。
ここまでは画面の指示に従うということ以外、モードダイヤルからシーンモードを選択するのとほぼ変わらないが、シチュエーションを選択すると、例えば「花や小物をアップで撮る」ならば「撮影モードをクローズアップに設定しました。近距離での花や小物の撮影に適しています」とカメラがどのような設定状態となったのか説明される。フラッシュやレリーズ、AFエリアなどの追加設定を施すことも可能であり、カメラに詳しくなくても「どのような状況で/どのようなものを撮影するのか」が分かっていれば、画面の指示に従うだけで適した設定を施せる。
正直、結果的に行うことはモードダイヤルを回すこととほぼ同義であるほか、素早い設定変更には不向きな機能だが、画面の指示に従うだけで、状況に適した設定が施せるのは設定項目の多いデジタル一眼を始めて触るユーザーにとってありがたいことは確か。まずはこのガイドモードで「どのような操作をすると、どのような写真が撮れるか」の感覚がつかめたら、次はシーンモード、そしてその次はプログラムAEやシャッター優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出と自分とカメラの距離を詰めていくためのステップとして利用するのがいいだろう。
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